アクシージア ビューティー・アドバイス

“秋”ならではの肌への栄養!

“秋”ならではの肌への栄養!

澄んだ青い空に心地良い風、街路樹の木の葉も色づきはじめる10月。一気に秋が深まるこの季節は、旧暦では神無月(かんなづき)と呼ばれます。日本中の八百万(やおよろず)の神様が、出雲の国(島根県)に集まり会議を開き、他の国には神様がいなくなってしまうことから「神無月」と呼ばれてきました。ちなみに神様が集まる出雲では神在月(かみありづき)と呼ばれています。 蓄積した夏肌ダメージに美白ケアの継続を!~シミ、くすみ、肌色の変化が気になりませんか?~ 10月は実りの秋です。夏のダメージを抱えがちな肌に、栄養を与える役割がスキンケア。この発想がこれから来る冬に向けて、肌とっての大切なポイントとなります。そこで、夏肌ダメージの一つとしてシミやくすみ、肌色の変化が気になる方へ「美白」を見つめ直し、秋ならではの美白ケアをご提案いたします。 シミ、くすみの原因紫外線による外的刺激が、シミやくすみ、色素沈着の最も大きな原因と言えます。日焼けの症状が出やすい春から夏にかけては、紫外線対策への意識も高いと思いますが、それ以外の季節では紫外線に対する意識は低下しがちです。紫外線は程度の差こそありますが一年中降り注いでいるので、年間を通じた対策が肌にとって大切です。 特に秋は、夏肌ダメージとしてメラニンが肌に蓄積された状態の人も多く、メラニンの生成を抑制する美白成分が配合された美白製品で、スキンケアの継続を意識しましょう。紫外線だけでなく、摩擦などの外的刺激や肌荒れ・吹き出物などが原因で色素沈着を起こすこともあるので注意が必要です。 メラニン排出を促す肌代謝(ターンオーバー)が正常に機能していれば、日常的に生成されるメラニンは角質層の生まれ変わりとともに排出され、肌への蓄積から逃れることができます。正常なターンオーバーを阻害してしまう要因としては、肌の乾燥や汚れ、ストレス、暴飲暴食などがありますが、スキンケアの観点で最も重要なのは肌の潤いを保つこと、つまり保湿です。保湿を心がけ、正しいクレンジングと洗顔をルーティンとし、規則正しく。質、量ともにバランスの取れた食生活を送ることが健やかで正常なターンオーバーを保ちます。結果として、活き活きとした肌状態の維持につながります。 1.日焼け止めの継続使用2.美白成分を肌に届ける3.正常なターンオーバーを保つ生活 この3点を実践してみてください。繰り返しになりますが、秋なのに…ではなく秋“だからこそ”「日焼け止め」「美白」です。 美白成分 美白とは?そもそも「美白」という言葉も概念も日本発祥と言われています。古くは日本書記、飛鳥時代に当時の唐から白粉(おしろい)がもたらされたとの記述があり、その後、高貴な女性の化粧料として長く定着したようです。庶民には手の届かない貴重な白粉文化から、白肌への憧れや、白い肌に対する美意識が根付いたものと思われます。 そして時が経ち、世界へそしてアジア全般にも広まっていきました。また一方で薬機法には「美白」という言葉は存在しません。「日焼けによるシミ、そばかすを防ぐ」「メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ」との有効性を、厚生労働省が認可した成分が配合された医薬部外品が、一般的に美白製品とされています。日焼け止めも広義での美白製品と捉えて良いでしょう。 色素沈着の原因紫外線が刺激となり、皮膚内に活性酸素が発生。この活性酸素によりメラニン生成が制裁され、過剰に蓄積するとシミや色素沈着を引き起こします。摩擦などの外的皮膚刺激やストレスなどによる内的刺激が、原因となることもあります。 色素沈着の抑制法は?紫外線などの外的な刺激対策としては、日焼け止めや美白製品によるスキンケアをおすすめします。通常メラニンはターンオーバーによって排出されるので、肌の健康状態を維持し正常なターンオーバーを促す日常のスキンケアも大切です。 代表的な美白成分ビタミンC、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、リノール酸、カミツレエキス、トラネキサム酸、アデノシン一リン酸二ナトリウム、デクスパンテノール、ニコチン酸アミド、4ーメトキシサリチル酸カリウム塩 これらの成分はメラニン生成の過程での様々な皮膚内部での物質に作用し、結果としてメラニン生成の抑制効果に有効となる認可成分です。 夏が終わったからといって紫外線対策や、美白へのケアを終わらせるのではなく、秋もしっかり続けながら、紅葉狩りやフルーツ狩りなど、この秋しかできないレジャーを楽しんでください。 さて、今回は「肌に栄養を!」の観点で、10月の美容ライフへのヒントをお届けしました。次回テーマは、“冬に向けた備えのエイジングケア”についてお伝えします。

“秋”ならではの肌への栄養!

澄んだ青い空に心地良い風、街路樹の木の葉も色づきはじめる10月。一気に秋が深まるこの季節は、旧暦では神無月(かんなづき)と呼ばれます。日本中の八百万(やおよろず)の神様が、出雲の国(島根県)に集まり会議を開き、他の国には神様がいなくなってしまうことから「神無月」と呼ばれてきました。ちなみに神様が集まる出雲では神在月(かみありづき)と呼ばれています。 蓄積した夏肌ダメージに美白ケアの継続を!~シミ、くすみ、肌色の変化が気になりませんか?~ 10月は実りの秋です。夏のダメージを抱えがちな肌に、栄養を与える役割がスキンケア。この発想がこれから来る冬に向けて、肌とっての大切なポイントとなります。そこで、夏肌ダメージの一つとしてシミやくすみ、肌色の変化が気になる方へ「美白」を見つめ直し、秋ならではの美白ケアをご提案いたします。 シミ、くすみの原因紫外線による外的刺激が、シミやくすみ、色素沈着の最も大きな原因と言えます。日焼けの症状が出やすい春から夏にかけては、紫外線対策への意識も高いと思いますが、それ以外の季節では紫外線に対する意識は低下しがちです。紫外線は程度の差こそありますが一年中降り注いでいるので、年間を通じた対策が肌にとって大切です。 特に秋は、夏肌ダメージとしてメラニンが肌に蓄積された状態の人も多く、メラニンの生成を抑制する美白成分が配合された美白製品で、スキンケアの継続を意識しましょう。紫外線だけでなく、摩擦などの外的刺激や肌荒れ・吹き出物などが原因で色素沈着を起こすこともあるので注意が必要です。 メラニン排出を促す肌代謝(ターンオーバー)が正常に機能していれば、日常的に生成されるメラニンは角質層の生まれ変わりとともに排出され、肌への蓄積から逃れることができます。正常なターンオーバーを阻害してしまう要因としては、肌の乾燥や汚れ、ストレス、暴飲暴食などがありますが、スキンケアの観点で最も重要なのは肌の潤いを保つこと、つまり保湿です。保湿を心がけ、正しいクレンジングと洗顔をルーティンとし、規則正しく。質、量ともにバランスの取れた食生活を送ることが健やかで正常なターンオーバーを保ちます。結果として、活き活きとした肌状態の維持につながります。 1.日焼け止めの継続使用2.美白成分を肌に届ける3.正常なターンオーバーを保つ生活 この3点を実践してみてください。繰り返しになりますが、秋なのに…ではなく秋“だからこそ”「日焼け止め」「美白」です。 美白成分 美白とは?そもそも「美白」という言葉も概念も日本発祥と言われています。古くは日本書記、飛鳥時代に当時の唐から白粉(おしろい)がもたらされたとの記述があり、その後、高貴な女性の化粧料として長く定着したようです。庶民には手の届かない貴重な白粉文化から、白肌への憧れや、白い肌に対する美意識が根付いたものと思われます。 そして時が経ち、世界へそしてアジア全般にも広まっていきました。また一方で薬機法には「美白」という言葉は存在しません。「日焼けによるシミ、そばかすを防ぐ」「メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ」との有効性を、厚生労働省が認可した成分が配合された医薬部外品が、一般的に美白製品とされています。日焼け止めも広義での美白製品と捉えて良いでしょう。 色素沈着の原因紫外線が刺激となり、皮膚内に活性酸素が発生。この活性酸素によりメラニン生成が制裁され、過剰に蓄積するとシミや色素沈着を引き起こします。摩擦などの外的皮膚刺激やストレスなどによる内的刺激が、原因となることもあります。 色素沈着の抑制法は?紫外線などの外的な刺激対策としては、日焼け止めや美白製品によるスキンケアをおすすめします。通常メラニンはターンオーバーによって排出されるので、肌の健康状態を維持し正常なターンオーバーを促す日常のスキンケアも大切です。 代表的な美白成分ビタミンC、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、リノール酸、カミツレエキス、トラネキサム酸、アデノシン一リン酸二ナトリウム、デクスパンテノール、ニコチン酸アミド、4ーメトキシサリチル酸カリウム塩 これらの成分はメラニン生成の過程での様々な皮膚内部での物質に作用し、結果としてメラニン生成の抑制効果に有効となる認可成分です。 夏が終わったからといって紫外線対策や、美白へのケアを終わらせるのではなく、秋もしっかり続けながら、紅葉狩りやフルーツ狩りなど、この秋しかできないレジャーを楽しんでください。 さて、今回は「肌に栄養を!」の観点で、10月の美容ライフへのヒントをお届けしました。次回テーマは、“冬に向けた備えのエイジングケア”についてお伝えします。

“実りの秋”に始めるスキンケア

“実りの秋”に始めるスキンケア

日中は暑くても日が沈むと涼しくなり、外はセミの鳴き声から、鈴虫やコオロギのさえずりへ。夏から秋へと季節の変化を感じる瞬間が増えてきました。世界はまだコロナ禍から抜けきれない状況ではありますが、政府も社会経済活動の維持を主眼にインフルエンザ並みの対応にシフトしようとしているようです。これからも個人でのコロナ対策は怠りなく、季節を実感しながら生活の充実を目指したいですね。 秋肌が陥りやすい肌状態3点 さて、暑い夏を過ごされた皆さんの肌状況はいかがでしょうか?夏を過ごした肌は高温多湿、発汗、紫外線などの影響でデリケートな状態になっています。今は気になるところは無いという方も安心・油断することなく、肌状態の変化を意識し、夏肌疲れが現れていないかチェックしてみましょう。 乾燥肌からの水分蒸散量が上昇し続け、外気の湿度が下がり続けると乾燥へ一直線。冬を迎える前にお肌がカサカサになってしまうことも。乾燥が気になる方は、保湿ケアをしっかり行いましょう。 代謝不良気温が急に下がる日もあるこの季節、衣替えのタイミングが遅れて冷えを感じる場面はありませんか?気候の変化にカラダ・お肌がついていけず、代謝不良になり角質が硬化し、くすみやゴワつき症状を起こします。 肌老化春から夏に浴び続けた紫外線による肌老化(シワ・ハリ不足・たるみなど)が、時間差で現れやすい時期でもあります。肌状態が止まりがちな冬を迎える前に、年齢を問わずエイジングケアをしっかり行うことが大切です。 秋だからこそ肌に与えたい栄養(美容成分) 昨今「保湿」「美白」「エイジングケア」が、化粧品に期待される3大効能と捉えられる傾向があります。“実りの秋”は、これからくる寒い冬を過ごす動物たちに天が与えた恵でもあり、効能豊かな化粧品によるスキンケアは冬を迎える前の秋に、肌への栄養補給と言い換えても良いのではないでしょうか? 肌への栄養となる成分① 保湿アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、グリセリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、植物および海藻などの抽出物 肌への栄養となる成分② 美白アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、リノール酸、トラネキサム酸、アデノシン-リン酸二ナトリウム、デクスパンテノール、ニコチン酸アミド、4-メトキシサリチル酸カリウム塩など 肌への栄養となる成分③ エイジングケアアデノシン三リン酸、ペプチド類、三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウム、レチノール、ニコチン酸アミドW 保湿成分 美容成分の基本中の基本である保湿成分。ヒトの体は水でできていてその水分量は年齢とともに低下し、加齢とともに肌の老化が進んでしまいます。化粧品に配合される保湿剤には様々なものがありますが、大きく分けて2つ。水分を保持する役割の“ヒューメクタント成分”と、水分の蒸散を防ぎバリア機能の役割を持つ“エモリエント成分”があります。 1.ヒューメクタント保湿成分ヒューメクタント保湿成分は、天然保湿因子(NMF : Natural Moisturizing Factor)に代表される、水分保持機能を発揮する成分です。NMFは角質細胞の中にあり、年齢とともに減少。このNMFと同様の機能を発揮する保湿剤をNMF系保湿剤と呼びます。水と強く結びつくことで保湿作用を発揮するポリオール系保湿剤もあり、またヒアルロン酸に代表されるムコ多糖類系保湿剤は比較的分子量が高く皮膚へ浸透させるのが難しいため、皮膚表面で水分を保持しつつ、薄い水の被膜を形成し保湿機能を発揮します。 それぞれの代表的な成分は次の通りです。 NMF系:各種アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、無機塩などポリオール系:グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン、グリコールなどムコ多糖類:ヒアルロン酸およびその誘導体、コンドロイチン硫酸など 2.エモリエント保湿成分エモリエント保湿成分は、水分保持機能のヒューメクタント成分に対して、水分蒸散を防ぐ機能とバリア機能を発揮する成分で、代表的なものは皮膚の細胞間脂質の主成分であるセラミドです。 “ヒューメクタント成分”の代表格であるNMFも、“エモリエント成分”の代表格であるセラミドも、ヒトが自ら持ち合わせていますが、近年の研究や探索によって、同様の機能を発揮する保湿成分が誕生してきました。 エモリエント成分は、セラミド系と油剤系に大別されます。セラミド系は、ヒトが自ら持ち合わせるセラミドを模した、化合物や類似構造の植物由来のもの。油剤系は、角質層上に油膜を形成するかたちで同様の機能を発揮させるものとなります。 それぞれの代表的な成分は次の通りです。 セラミド系:各種セラミド、グルコシルセラミド(植物系)油剤系:流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、ラノリン、ミツロウ、ホホバ油、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、大豆油、ヤシ油、パーム油、オリーブ油など 世に溢れる化粧品は、すべて成分表示されています。お手元にある化粧品が、どのような保湿成分が配合されているのか、確認してみてはいかがでしょうか?メーカーとして製品に込めた保湿への想いが見えきて、また違った発見があると思います。 今回は夏から秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けしました。次回テーマは、“秋本番、肌にも栄養を!”についてお伝えします。

“実りの秋”に始めるスキンケア

日中は暑くても日が沈むと涼しくなり、外はセミの鳴き声から、鈴虫やコオロギのさえずりへ。夏から秋へと季節の変化を感じる瞬間が増えてきました。世界はまだコロナ禍から抜けきれない状況ではありますが、政府も社会経済活動の維持を主眼にインフルエンザ並みの対応にシフトしようとしているようです。これからも個人でのコロナ対策は怠りなく、季節を実感しながら生活の充実を目指したいですね。 秋肌が陥りやすい肌状態3点 さて、暑い夏を過ごされた皆さんの肌状況はいかがでしょうか?夏を過ごした肌は高温多湿、発汗、紫外線などの影響でデリケートな状態になっています。今は気になるところは無いという方も安心・油断することなく、肌状態の変化を意識し、夏肌疲れが現れていないかチェックしてみましょう。 乾燥肌からの水分蒸散量が上昇し続け、外気の湿度が下がり続けると乾燥へ一直線。冬を迎える前にお肌がカサカサになってしまうことも。乾燥が気になる方は、保湿ケアをしっかり行いましょう。 代謝不良気温が急に下がる日もあるこの季節、衣替えのタイミングが遅れて冷えを感じる場面はありませんか?気候の変化にカラダ・お肌がついていけず、代謝不良になり角質が硬化し、くすみやゴワつき症状を起こします。 肌老化春から夏に浴び続けた紫外線による肌老化(シワ・ハリ不足・たるみなど)が、時間差で現れやすい時期でもあります。肌状態が止まりがちな冬を迎える前に、年齢を問わずエイジングケアをしっかり行うことが大切です。 秋だからこそ肌に与えたい栄養(美容成分) 昨今「保湿」「美白」「エイジングケア」が、化粧品に期待される3大効能と捉えられる傾向があります。“実りの秋”は、これからくる寒い冬を過ごす動物たちに天が与えた恵でもあり、効能豊かな化粧品によるスキンケアは冬を迎える前の秋に、肌への栄養補給と言い換えても良いのではないでしょうか? 肌への栄養となる成分① 保湿アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、グリセリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、植物および海藻などの抽出物 肌への栄養となる成分② 美白アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、リノール酸、トラネキサム酸、アデノシン-リン酸二ナトリウム、デクスパンテノール、ニコチン酸アミド、4-メトキシサリチル酸カリウム塩など 肌への栄養となる成分③ エイジングケアアデノシン三リン酸、ペプチド類、三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウム、レチノール、ニコチン酸アミドW 保湿成分 美容成分の基本中の基本である保湿成分。ヒトの体は水でできていてその水分量は年齢とともに低下し、加齢とともに肌の老化が進んでしまいます。化粧品に配合される保湿剤には様々なものがありますが、大きく分けて2つ。水分を保持する役割の“ヒューメクタント成分”と、水分の蒸散を防ぎバリア機能の役割を持つ“エモリエント成分”があります。 1.ヒューメクタント保湿成分ヒューメクタント保湿成分は、天然保湿因子(NMF : Natural Moisturizing Factor)に代表される、水分保持機能を発揮する成分です。NMFは角質細胞の中にあり、年齢とともに減少。このNMFと同様の機能を発揮する保湿剤をNMF系保湿剤と呼びます。水と強く結びつくことで保湿作用を発揮するポリオール系保湿剤もあり、またヒアルロン酸に代表されるムコ多糖類系保湿剤は比較的分子量が高く皮膚へ浸透させるのが難しいため、皮膚表面で水分を保持しつつ、薄い水の被膜を形成し保湿機能を発揮します。 それぞれの代表的な成分は次の通りです。 NMF系:各種アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、無機塩などポリオール系:グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン、グリコールなどムコ多糖類:ヒアルロン酸およびその誘導体、コンドロイチン硫酸など 2.エモリエント保湿成分エモリエント保湿成分は、水分保持機能のヒューメクタント成分に対して、水分蒸散を防ぐ機能とバリア機能を発揮する成分で、代表的なものは皮膚の細胞間脂質の主成分であるセラミドです。 “ヒューメクタント成分”の代表格であるNMFも、“エモリエント成分”の代表格であるセラミドも、ヒトが自ら持ち合わせていますが、近年の研究や探索によって、同様の機能を発揮する保湿成分が誕生してきました。 エモリエント成分は、セラミド系と油剤系に大別されます。セラミド系は、ヒトが自ら持ち合わせるセラミドを模した、化合物や類似構造の植物由来のもの。油剤系は、角質層上に油膜を形成するかたちで同様の機能を発揮させるものとなります。 それぞれの代表的な成分は次の通りです。 セラミド系:各種セラミド、グルコシルセラミド(植物系)油剤系:流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、ラノリン、ミツロウ、ホホバ油、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、大豆油、ヤシ油、パーム油、オリーブ油など 世に溢れる化粧品は、すべて成分表示されています。お手元にある化粧品が、どのような保湿成分が配合されているのか、確認してみてはいかがでしょうか?メーカーとして製品に込めた保湿への想いが見えきて、また違った発見があると思います。 今回は夏から秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けしました。次回テーマは、“秋本番、肌にも栄養を!”についてお伝えします。

2022年の夏本番、溜まった夏肌疲れをリセット!

2022年の夏本番、溜まった夏肌疲れをリセット!

夏本番の8月ですが、暦の上では8月7日が「立秋」で、この日を境に季節のあいさつが「暑中お見舞い」から「残暑お見舞い」に変わります。猛暑が続くと思われますので、「立秋」のイメージは湧きませんが、お肌の夏バテ対策を意識したスキンケアのヒントをお伝えします。 7月から続く夏本番、夏肌疲れが溜まっているはず!   今年は、6月中にほぼ全国で梅雨明けを迎え、いきなりの猛暑に突入しました。夏本番が7月から続いており、連日、各地で猛暑日が観測されています。過酷な夏本番の環境がこれほど長い期間続くとお肌も夏バテ状態となり、夏肌疲れが蓄積されてしまうことでしょう。「発汗」「皮脂」「冷房」「紫外線」…これらの危険因子が、夏バテ肌とも言えるお肌の不調を引き起こします。 夏バテ肌対策としてのスキンケア Point 1. 汗・皮脂から素肌を守る夏の発汗は、身体と同様にお肌の脱水症状を引き起こします。汗は体液なので、水分だけでなく塩分やミネラルも失います。顔は汗でベタついてても、内部は乾燥状態。汗とともに排出される老廃物と皮脂が毛穴に詰まり、ニキビやくすみ、更にはお肌の代謝の乱れも引き起こします。夜だけのケアになりがちなクレンジング・洗顔を、朝・晩2回のケアに取り入れ、発汗と皮脂による汚れをしっかりと落とすことが重要です。 朝:睡眠中の発汗・皮脂分泌による汚れをオフ晩:メイク・発汗・皮脂分泌によるトリプル汚れをオフ 洗顔後の化粧水も、保湿成分入りの製品を選び、普段より多めにたっぷりとお肌になじませましょう。 Point 2. 潤いを補い、夏乾燥対策!冬場に強化したいスキンケアと思われがちな「保湿」ですが、発汗によるお肌内部の乾燥、冷房によるお肌表面の乾燥、更に紫外線がお肌の乾燥要因の一つとなることもわかってきています。いわば夏特有のトリプル・ドライ環境に対処する保湿ケアが必要です。しっかり潤いを補いながら、お肌からの水分蒸散量を抑えて逃がさない成分の入った保湿製品を選び、こまめな日焼け止めの使用を怠らないように。夏の乾燥を意識したスキンケアに取り組みましょう。 Point 3. 太陽光対策はしっかり継続降り注ぐ太陽光量は日照時間に比例します。日本では本来6月の夏至前後がそのピークとなるはずですが、梅雨の影響で晴天が少なく、統計的に5月、7月、8月が太陽光の照射量が多い時期となります。日焼けの直接原因となるUV-B波は総紫外線量の5%程度、残りの95%を占めるUV-A波は真皮まで届き、お肌の老化にも影響します。加えて、太陽光に含まれるブルーライトや近赤外線もお肌に影響を及ぼします。これらの太陽光ストレスが蓄積されることで、日焼けだけでなく、シミ、しわ、タルミなどのお肌の老化が助長されることがわかってきています。日中、外出前の化粧下地として、これら太陽光をしっかり遮断するサンプロテクト製品はこの時期のマスト・アイテムです。 Point 4 夏バテ肌リセットケア入浴後にスチームタオル(お湯を絞ったタオルでも可)で、お顔を包み込むように温めてください。リフレッシュ効果だけでなく、お肌を温めることで血流を促し、その後のスキンケア製品の浸透も促してくれます。さらにスペシャルケアとしてのフェイスマスクもおすすめです。冷蔵庫で冷やしたヒンヤリシートで、お肌の疲れをリセットしてみては。冷やしすぎも良くないので、野菜室で冷やしたフェイスマスクが適切です。クーリングパックでお肌を引き締めるだけでなく、美容成分の浸透を促し、リフレッシュ効果も。 快眠をみちびくエアコンとの賢いつきあい方 健康と美肌、それぞれのためにも良質な睡眠(快眠)は欠かせません。エアコンと賢くつきあい、寝つきを良くし、スッキリ目覚める睡眠美容に取り組みましょう。 ・温度設定は28℃。除湿モードでも温度設定が可能なエアコンの場合も28℃に設定しましょう。 冷やしすぎは冷房病やお肌の乾燥を引き起こします。 ・就寝の1時間前に、まずお部屋を冷やし、「寝つき」環境を整えましょう。 ・タイマー設定で、起床の1時間前にはエアコンを停止しましょう。起床前に体温を上昇させることで起床時の冷えによるだるさを解消し、起床後の外気温との差によるストレスを和らげ、スッキリ目覚めを導きます。  ・寝つきが良くなり、スッキリ目覚められるように感じてきたら、就寝後3時間でエアコンを停止することを目指しましょう。 ・扇風機派の方も、就寝1時間前にはエアコンでお部屋を冷やしてください。扇風機は直接身体にあてない間接送風で使いましょう。直接送風では身体・お肌の水分がどんどん奪われてしまいます。 ・起床時には、カーテンを開け日差しにより目覚めを促すこともスッキリとした目覚めに効果大です。  長い今年の夏本番。夏バテ肌対策としてのスキンケアについてお届けしました。次回テーマは、“実りの秋のスキンケア”についてお伝えします。

2022年の夏本番、溜まった夏肌疲れをリセット!

夏本番の8月ですが、暦の上では8月7日が「立秋」で、この日を境に季節のあいさつが「暑中お見舞い」から「残暑お見舞い」に変わります。猛暑が続くと思われますので、「立秋」のイメージは湧きませんが、お肌の夏バテ対策を意識したスキンケアのヒントをお伝えします。 7月から続く夏本番、夏肌疲れが溜まっているはず!   今年は、6月中にほぼ全国で梅雨明けを迎え、いきなりの猛暑に突入しました。夏本番が7月から続いており、連日、各地で猛暑日が観測されています。過酷な夏本番の環境がこれほど長い期間続くとお肌も夏バテ状態となり、夏肌疲れが蓄積されてしまうことでしょう。「発汗」「皮脂」「冷房」「紫外線」…これらの危険因子が、夏バテ肌とも言えるお肌の不調を引き起こします。 夏バテ肌対策としてのスキンケア Point 1. 汗・皮脂から素肌を守る夏の発汗は、身体と同様にお肌の脱水症状を引き起こします。汗は体液なので、水分だけでなく塩分やミネラルも失います。顔は汗でベタついてても、内部は乾燥状態。汗とともに排出される老廃物と皮脂が毛穴に詰まり、ニキビやくすみ、更にはお肌の代謝の乱れも引き起こします。夜だけのケアになりがちなクレンジング・洗顔を、朝・晩2回のケアに取り入れ、発汗と皮脂による汚れをしっかりと落とすことが重要です。 朝:睡眠中の発汗・皮脂分泌による汚れをオフ晩:メイク・発汗・皮脂分泌によるトリプル汚れをオフ 洗顔後の化粧水も、保湿成分入りの製品を選び、普段より多めにたっぷりとお肌になじませましょう。 Point 2. 潤いを補い、夏乾燥対策!冬場に強化したいスキンケアと思われがちな「保湿」ですが、発汗によるお肌内部の乾燥、冷房によるお肌表面の乾燥、更に紫外線がお肌の乾燥要因の一つとなることもわかってきています。いわば夏特有のトリプル・ドライ環境に対処する保湿ケアが必要です。しっかり潤いを補いながら、お肌からの水分蒸散量を抑えて逃がさない成分の入った保湿製品を選び、こまめな日焼け止めの使用を怠らないように。夏の乾燥を意識したスキンケアに取り組みましょう。 Point 3. 太陽光対策はしっかり継続降り注ぐ太陽光量は日照時間に比例します。日本では本来6月の夏至前後がそのピークとなるはずですが、梅雨の影響で晴天が少なく、統計的に5月、7月、8月が太陽光の照射量が多い時期となります。日焼けの直接原因となるUV-B波は総紫外線量の5%程度、残りの95%を占めるUV-A波は真皮まで届き、お肌の老化にも影響します。加えて、太陽光に含まれるブルーライトや近赤外線もお肌に影響を及ぼします。これらの太陽光ストレスが蓄積されることで、日焼けだけでなく、シミ、しわ、タルミなどのお肌の老化が助長されることがわかってきています。日中、外出前の化粧下地として、これら太陽光をしっかり遮断するサンプロテクト製品はこの時期のマスト・アイテムです。 Point 4 夏バテ肌リセットケア入浴後にスチームタオル(お湯を絞ったタオルでも可)で、お顔を包み込むように温めてください。リフレッシュ効果だけでなく、お肌を温めることで血流を促し、その後のスキンケア製品の浸透も促してくれます。さらにスペシャルケアとしてのフェイスマスクもおすすめです。冷蔵庫で冷やしたヒンヤリシートで、お肌の疲れをリセットしてみては。冷やしすぎも良くないので、野菜室で冷やしたフェイスマスクが適切です。クーリングパックでお肌を引き締めるだけでなく、美容成分の浸透を促し、リフレッシュ効果も。 快眠をみちびくエアコンとの賢いつきあい方 健康と美肌、それぞれのためにも良質な睡眠(快眠)は欠かせません。エアコンと賢くつきあい、寝つきを良くし、スッキリ目覚める睡眠美容に取り組みましょう。 ・温度設定は28℃。除湿モードでも温度設定が可能なエアコンの場合も28℃に設定しましょう。 冷やしすぎは冷房病やお肌の乾燥を引き起こします。 ・就寝の1時間前に、まずお部屋を冷やし、「寝つき」環境を整えましょう。 ・タイマー設定で、起床の1時間前にはエアコンを停止しましょう。起床前に体温を上昇させることで起床時の冷えによるだるさを解消し、起床後の外気温との差によるストレスを和らげ、スッキリ目覚めを導きます。  ・寝つきが良くなり、スッキリ目覚められるように感じてきたら、就寝後3時間でエアコンを停止することを目指しましょう。 ・扇風機派の方も、就寝1時間前にはエアコンでお部屋を冷やしてください。扇風機は直接身体にあてない間接送風で使いましょう。直接送風では身体・お肌の水分がどんどん奪われてしまいます。 ・起床時には、カーテンを開け日差しにより目覚めを促すこともスッキリとした目覚めに効果大です。  長い今年の夏本番。夏バテ肌対策としてのスキンケアについてお届けしました。次回テーマは、“実りの秋のスキンケア”についてお伝えします。

夏本番、猛暑のスキンケア

夏本番、猛暑のスキンケア

6月27日(月)、観測統計史上最も早く関東・東海・九州南部にて梅雨明けが発表され、6月中に、ほぼ日本全土で梅雨明けとなり、連日の猛暑が続いています。梅雨が無いとされている北海道に梅雨前線が停滞し、大雨被害が発生するなど、異常とも言える気象・気候状況です。今回は例年とは異なる猛暑が見込まれる7月を乗り切るために、心がけたいスキンケアについてお伝えします。 熱中症と冷房病に注意!   猛暑の中で「熱中症」に注意を払うことが必要ですが、続くマスク生活も熱中症を呼び寄せる危険をはらんでいます。一方でエアコンも欠かせないので「冷房病」のリスクも高くなります。 ・熱中症とは?高温多湿の環境下で体内調節機能である自律神経が乱れ、めまい、立ち眩み、失神、痙攣、吐き気、頭痛、ほてり、高体温、汗が止まらないなどの発汗異常などを発症し、重度の場合は命の危険に晒される恐ろしい症状です。過去には日射病とも呼ばれていましたが、日中だけでなく、睡眠中にも高温多湿環境下では体内調節機能の障害を起こすことから現在では熱中症との呼称が一般化しています。軽度の場合には、体を冷やす、水分補給することで回復するようですが、症状が回復しない場合や意識障害がみられる場合には緊急の救急要請が必要です。 ・冷房病とは?エアコン(クーラー)によるカラダの冷えと乾燥により、体温や発汗をコントロールしている自律神経が乱れ、だるさ、頭痛、食欲不振、神経痛、不眠などの様々な体調不良を引き起こす状態を指します。また、自宅の室内だけでなく、通勤時の車内、事務所、商業施設なども冷房が効いており、自宅とは異なり自分で冷房のレベル調整などが出来ず、外気が高温であると、高温環境と冷気の間を行ったり来たりすることによる寒暖差ストレスも加わり、冷房病のリスクを高めます。 熱中症にしろ、冷房病にしろ「自律神経の乱れによる障害」であり、そのキッカケが高温多湿であれば熱中症、エアコン(クーラー)による冷気と乾燥であれば冷房病のリスクに繋がることになります。皮膚は最大の臓器と言われるように自律神経の乱れによる障害は、皮膚トラブルとも直結します。熱中症、冷房病という一時的な体調不調であっても、皮膚トラブルという形で長期の悩みになってしまうことも。 また、熱中症の要因である高温多湿な環境下での「汗対策」も欠かせません。汗は排泄として、そして体温調節機能としても重要な役割を果たしている一方で、汗腺が詰まると汗疹などの皮膚トラブルを引き起こします。エアコン(クーラー)環境下では発汗を抑えるので、過度のエアコン(クーラー)環境も発汗のメリットを抑制してしまうので要注意です。適度な発汗は健康上必要で、汗対策を意識しながら汗と上手につきあうことが重要な季節と言えます。 熱中症、冷房病を意識した美容ライフ 熱中症、冷房病の予防に注意を払いながら「猛暑の夏」を乗り切る、自律神経に着目した美容ライフについてお伝えします。 ・自律神経とは?熱中症、冷房病の共通の原因である「自律神経の乱れ」ですが、そもそも自律神経とは、内臓、血管、分泌腺の働きにかかわり体内環境を整えている神経で、「交感神経」と「副交感神経」の2種類が、自然とバランスを取りながら生命活動を維持してくれています。交感神経は、心身を活動に導く神経で、車でいえばアクセルにあたり、起床後、日中の活動期を支えてくれています。まさに心身をONの状態に導く司令塔です。 一方、副交感神経は、心身を休息・リラックスに導く神経で、車でいえばブレーキにあたり、OFFの状態に導く司令塔と言えます。 この「交換神経」と「副交感神経」のバランスを高温多湿、エアコン(クーラー)による冷房環境が乱すことで、無意識のうちに調整・コントロールしてくれていた機能が働かなくなり、熱中症・冷房病の様々な症状を引き起こすこととなります。結果、健康を害すること=お肌の不調に直結してしまいます。   ・心がけたい美容ライフ自律神経を整えるために、日常生活の中で意識して取り組みたいことについてご紹介します。 <朝、目覚めたときのONへ切り替えの工夫>● 日光を浴びる● 一杯の水を飲む● 朝食を摂る <日中の熱中症、冷房病対策>● こまめな水分補給● 発汗時のこまめな汗の拭き取り● 冷えからカラダを守る羽織などの携行 <休息・睡眠などOFFへ切り替えの工夫>● 帰宅したらリラックスできる音楽を● ぬるめのお湯で入浴 ● 入浴後の保湿ジェルでのフェイシャルケア、ボディーローションでのボディーケア● 就寝直前までTV・スマートフォンを見ない交感神経から副交感神経に切り替え、心身のリラックスを促し、良質な睡眠へ繋げることが重要です。 <休日の過ごし方>● 朝や夕刻など、暑さが厳しくない時間帯に適度な運動を通じての発汗習慣を取り入れる。発汗を抑え込んでしまわずに、発汗習慣を持つことが自律神経の正常な働きの維持に役立ちます。...

夏本番、猛暑のスキンケア

6月27日(月)、観測統計史上最も早く関東・東海・九州南部にて梅雨明けが発表され、6月中に、ほぼ日本全土で梅雨明けとなり、連日の猛暑が続いています。梅雨が無いとされている北海道に梅雨前線が停滞し、大雨被害が発生するなど、異常とも言える気象・気候状況です。今回は例年とは異なる猛暑が見込まれる7月を乗り切るために、心がけたいスキンケアについてお伝えします。 熱中症と冷房病に注意!   猛暑の中で「熱中症」に注意を払うことが必要ですが、続くマスク生活も熱中症を呼び寄せる危険をはらんでいます。一方でエアコンも欠かせないので「冷房病」のリスクも高くなります。 ・熱中症とは?高温多湿の環境下で体内調節機能である自律神経が乱れ、めまい、立ち眩み、失神、痙攣、吐き気、頭痛、ほてり、高体温、汗が止まらないなどの発汗異常などを発症し、重度の場合は命の危険に晒される恐ろしい症状です。過去には日射病とも呼ばれていましたが、日中だけでなく、睡眠中にも高温多湿環境下では体内調節機能の障害を起こすことから現在では熱中症との呼称が一般化しています。軽度の場合には、体を冷やす、水分補給することで回復するようですが、症状が回復しない場合や意識障害がみられる場合には緊急の救急要請が必要です。 ・冷房病とは?エアコン(クーラー)によるカラダの冷えと乾燥により、体温や発汗をコントロールしている自律神経が乱れ、だるさ、頭痛、食欲不振、神経痛、不眠などの様々な体調不良を引き起こす状態を指します。また、自宅の室内だけでなく、通勤時の車内、事務所、商業施設なども冷房が効いており、自宅とは異なり自分で冷房のレベル調整などが出来ず、外気が高温であると、高温環境と冷気の間を行ったり来たりすることによる寒暖差ストレスも加わり、冷房病のリスクを高めます。 熱中症にしろ、冷房病にしろ「自律神経の乱れによる障害」であり、そのキッカケが高温多湿であれば熱中症、エアコン(クーラー)による冷気と乾燥であれば冷房病のリスクに繋がることになります。皮膚は最大の臓器と言われるように自律神経の乱れによる障害は、皮膚トラブルとも直結します。熱中症、冷房病という一時的な体調不調であっても、皮膚トラブルという形で長期の悩みになってしまうことも。 また、熱中症の要因である高温多湿な環境下での「汗対策」も欠かせません。汗は排泄として、そして体温調節機能としても重要な役割を果たしている一方で、汗腺が詰まると汗疹などの皮膚トラブルを引き起こします。エアコン(クーラー)環境下では発汗を抑えるので、過度のエアコン(クーラー)環境も発汗のメリットを抑制してしまうので要注意です。適度な発汗は健康上必要で、汗対策を意識しながら汗と上手につきあうことが重要な季節と言えます。 熱中症、冷房病を意識した美容ライフ 熱中症、冷房病の予防に注意を払いながら「猛暑の夏」を乗り切る、自律神経に着目した美容ライフについてお伝えします。 ・自律神経とは?熱中症、冷房病の共通の原因である「自律神経の乱れ」ですが、そもそも自律神経とは、内臓、血管、分泌腺の働きにかかわり体内環境を整えている神経で、「交感神経」と「副交感神経」の2種類が、自然とバランスを取りながら生命活動を維持してくれています。交感神経は、心身を活動に導く神経で、車でいえばアクセルにあたり、起床後、日中の活動期を支えてくれています。まさに心身をONの状態に導く司令塔です。 一方、副交感神経は、心身を休息・リラックスに導く神経で、車でいえばブレーキにあたり、OFFの状態に導く司令塔と言えます。 この「交換神経」と「副交感神経」のバランスを高温多湿、エアコン(クーラー)による冷房環境が乱すことで、無意識のうちに調整・コントロールしてくれていた機能が働かなくなり、熱中症・冷房病の様々な症状を引き起こすこととなります。結果、健康を害すること=お肌の不調に直結してしまいます。   ・心がけたい美容ライフ自律神経を整えるために、日常生活の中で意識して取り組みたいことについてご紹介します。 <朝、目覚めたときのONへ切り替えの工夫>● 日光を浴びる● 一杯の水を飲む● 朝食を摂る <日中の熱中症、冷房病対策>● こまめな水分補給● 発汗時のこまめな汗の拭き取り● 冷えからカラダを守る羽織などの携行 <休息・睡眠などOFFへ切り替えの工夫>● 帰宅したらリラックスできる音楽を● ぬるめのお湯で入浴 ● 入浴後の保湿ジェルでのフェイシャルケア、ボディーローションでのボディーケア● 就寝直前までTV・スマートフォンを見ない交感神経から副交感神経に切り替え、心身のリラックスを促し、良質な睡眠へ繋げることが重要です。 <休日の過ごし方>● 朝や夕刻など、暑さが厳しくない時間帯に適度な運動を通じての発汗習慣を取り入れる。発汗を抑え込んでしまわずに、発汗習慣を持つことが自律神経の正常な働きの維持に役立ちます。...

梅雨の季節、6月のスキンケア

梅雨の季節、6月のスキンケア

6月といえば、梅雨が明ける沖縄を除き、本格的な梅雨入りの季節で約1か月程度雨の多い日々が続きます。一方で、今年はラニーニャ現象で晴天の日には猛暑となることも予想されています。天候を睨みながら、この時期ならではのスキンケアに対するメリハリが求められます。今回は、6月の気候やお肌の環境に応じたスキンケアのヒントをお伝えします。 6月のお肌ストレスのキーワード   1.多湿、発汗梅雨入り後の6月は、気温の上昇とともに湿度も上昇。梅雨が続く7月と共に年間でも最高水準の湿度となり「ジメジメ」とした日々が多くなります。湿度が高い大気は、お肌のうるおい環境としては良いのですが、気温・湿度の上昇とともに皮脂分泌量も多くなり、発汗も促されます。結果、メイク汚れに皮脂・汗が混じった厄介な汚れがお肌に留まりやすくなります。 2.晴天日の猛暑、太陽光照射今年の夏至は6月21日。日照時間が一年で最も長く太陽光照射量がピークを迎えます。梅雨時なので、曇りや雨の日も多く日照時間の平均は少ない月に見えますが、晴天の日の太陽光照射量は年間を通じての最大レベルですので、万全な太陽光対策が必須となります。 3.エアコンによる冷え・乾燥エアコンの冷房や除湿により、冷気と暖気が一日の中で何回も行ったり来たり…まさにお肌にとってもカラダにとっても寒暖差ストレスも加わり、お肌の代謝に影響を及ぼします。また、外気は多湿にもかかわらず、エアコン環境下では乾燥状態なので、ジメジメした梅雨時においても「乾燥対策」の意識も必要となります。 ニキビとそのケア 6月のお肌のストレスのキーワード「多湿」「発汗」により、お肌の表面には汗と混じった汚れが残り、ニキビや吹き出物の発症に繋がりやすくなります。今回はニキビとそのケアについてお伝えします。 ニキビとは皮脂の分泌が多く毛穴が詰まることで、毛穴に皮脂が溜まってた状態(コメドとか面皰(めんぽう)といいます)。このコメドの中でニキビ菌が増殖して炎症が起きると、ニキビを発症し、毛穴の周りの組織が破壊されて凹凸の瘢痕を残すこともあります。よく、ニキビの種類として白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビと言われることがありますが、この違いは次の通りです。(白ニキビ) 炎症が起こっていない皮脂溜りの状態(赤ニキビ) 炎症を起こして赤くなった状態(黒ニキビ) 炎症は起こしていないが、皮脂溜りが酸化して変色している状態 ニキビケアの基本まずは、日頃のクレンジング・洗顔が大切です。帰宅後のメイク落としだけでなく朝晩のクレンジング・洗顔でお肌を清浄な状態に保ちましょう。特に、朝は怠りがちなクレンジング・洗顔ですが、クレンジングはメイク落としだけでなく、睡眠中の皮脂汚れを落とすことにも繋がります。また、洗い過ぎもお肌にとっては負担になりますので注意が必要です。 ニキビが出来てしまったら塗りクスリなどでの早めの治療と生活の工夫が求められます。マスクやスカーフなどでニキビを隠そうとしたり、髪の毛がニキビに触れることは避けましょう。メイクも厚過ぎると毛穴をふさいでしまいニキビを悪化させてしまいます。目まわりや、唇にはニキビは出来ませんので、アイメイクやリップでメイクの仕上がりを工夫してみましょう。とにかく、ニキビが凸凹の瘢痕になってしまう前に、早めに完治させることが大切です。ニキビが出来やすくなる、あるいは、悪化する食べ物は科学的には立証されていないので、食べ物に気を付ける必要は無いと最近では言われています。 6月の気候やお肌の環境に応じたスキンケアについてお届けしました。次回テーマは、“夏本番のスキンケア” のヒントをお伝えします。

梅雨の季節、6月のスキンケア

6月といえば、梅雨が明ける沖縄を除き、本格的な梅雨入りの季節で約1か月程度雨の多い日々が続きます。一方で、今年はラニーニャ現象で晴天の日には猛暑となることも予想されています。天候を睨みながら、この時期ならではのスキンケアに対するメリハリが求められます。今回は、6月の気候やお肌の環境に応じたスキンケアのヒントをお伝えします。 6月のお肌ストレスのキーワード   1.多湿、発汗梅雨入り後の6月は、気温の上昇とともに湿度も上昇。梅雨が続く7月と共に年間でも最高水準の湿度となり「ジメジメ」とした日々が多くなります。湿度が高い大気は、お肌のうるおい環境としては良いのですが、気温・湿度の上昇とともに皮脂分泌量も多くなり、発汗も促されます。結果、メイク汚れに皮脂・汗が混じった厄介な汚れがお肌に留まりやすくなります。 2.晴天日の猛暑、太陽光照射今年の夏至は6月21日。日照時間が一年で最も長く太陽光照射量がピークを迎えます。梅雨時なので、曇りや雨の日も多く日照時間の平均は少ない月に見えますが、晴天の日の太陽光照射量は年間を通じての最大レベルですので、万全な太陽光対策が必須となります。 3.エアコンによる冷え・乾燥エアコンの冷房や除湿により、冷気と暖気が一日の中で何回も行ったり来たり…まさにお肌にとってもカラダにとっても寒暖差ストレスも加わり、お肌の代謝に影響を及ぼします。また、外気は多湿にもかかわらず、エアコン環境下では乾燥状態なので、ジメジメした梅雨時においても「乾燥対策」の意識も必要となります。 ニキビとそのケア 6月のお肌のストレスのキーワード「多湿」「発汗」により、お肌の表面には汗と混じった汚れが残り、ニキビや吹き出物の発症に繋がりやすくなります。今回はニキビとそのケアについてお伝えします。 ニキビとは皮脂の分泌が多く毛穴が詰まることで、毛穴に皮脂が溜まってた状態(コメドとか面皰(めんぽう)といいます)。このコメドの中でニキビ菌が増殖して炎症が起きると、ニキビを発症し、毛穴の周りの組織が破壊されて凹凸の瘢痕を残すこともあります。よく、ニキビの種類として白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビと言われることがありますが、この違いは次の通りです。(白ニキビ) 炎症が起こっていない皮脂溜りの状態(赤ニキビ) 炎症を起こして赤くなった状態(黒ニキビ) 炎症は起こしていないが、皮脂溜りが酸化して変色している状態 ニキビケアの基本まずは、日頃のクレンジング・洗顔が大切です。帰宅後のメイク落としだけでなく朝晩のクレンジング・洗顔でお肌を清浄な状態に保ちましょう。特に、朝は怠りがちなクレンジング・洗顔ですが、クレンジングはメイク落としだけでなく、睡眠中の皮脂汚れを落とすことにも繋がります。また、洗い過ぎもお肌にとっては負担になりますので注意が必要です。 ニキビが出来てしまったら塗りクスリなどでの早めの治療と生活の工夫が求められます。マスクやスカーフなどでニキビを隠そうとしたり、髪の毛がニキビに触れることは避けましょう。メイクも厚過ぎると毛穴をふさいでしまいニキビを悪化させてしまいます。目まわりや、唇にはニキビは出来ませんので、アイメイクやリップでメイクの仕上がりを工夫してみましょう。とにかく、ニキビが凸凹の瘢痕になってしまう前に、早めに完治させることが大切です。ニキビが出来やすくなる、あるいは、悪化する食べ物は科学的には立証されていないので、食べ物に気を付ける必要は無いと最近では言われています。 6月の気候やお肌の環境に応じたスキンケアについてお届けしました。次回テーマは、“夏本番のスキンケア” のヒントをお伝えします。

新緑がまぶしく快適な5月、夏へ備えるスキンケアを。

新緑がまぶしく快適な5月、夏へ備えるスキンケアを。

5月のイベントはGW含め月の前半に集中しています。5月5日は「こどもの日(端午の節句)」であるとともに暦の上では「立夏(初夏の始まり)」、5月8日は「母の日」です。Withコロナの暮らしが始まって以来、行動自粛が解かれた久しぶりのGWですので、人の動きも多かったのではと思います。皆さんはGWをどのように過ごされたでしょうか?季節はまさに初夏へ移行しようとしており、新緑がまぶしく、天候も比較的おだやかで快適な季節ですが、5月病がお肌にも影響することへの注意が必要です。今回は、5月に心がけたい、夏に備える美容ライフについてお伝えします。 5月のお肌の環境は「快適と過酷が同居」   昨年、2021年5月の東京の気象データを振り返ると、気温面では最高気温28.9℃の真夏日があり、最低気温10.9℃とやや肌寒い日もあったことがわかります。全般的には一年で最も快適な5月なのですが、爽やかな春、・ジメジメとした梅雨のような日、・夏日が入れ替わり訪れる時期ですので、お肌にとってストレスフルな環境です。ここに、生活リズムの変化が影響すると言われる5月病が加わると、お肌の状態が大きくゆらぐこととなってしまいます。 健やかなお肌の代謝(ターンオーバー)を保ち夏に負けない基礎を!   快適と過酷が同居する5月。春・梅雨・真夏の3つの季節が入れ替わるように、めまぐるしく変わるこの時期こそ、健やかで正常なお肌の代謝=ターンオーバー(表皮の生まれ変わり)を維持するためのスキンケアへ取り組むことが重要です。 ターンオーバー周期が長くなると、本来、新しい表皮の再生とともに剥がれ落ちる角質が留まってしまい、角質が厚くなり、お肌のゴワつきが生じ、それが、しわ・たるみを助長します。また、美白の大敵であるくすみの原因ともなります。せっかくの美白やアンチエイジングへの取り組みも台無しになってしまいます。 逆に、周期が短くなると、表皮は未熟な状態のまま生まれ変ることとなり、抵抗力が弱く、肌荒れやニキビなど吹き出物に悩まされることになります。紫外線への耐性が失われると、しみ・くすみだけでなく、お肌の老化の進行も早めます。 太陽光ストレスがお肌に及ぼす影響について 前月の『環境変化へのスキンケア』で触れた太陽光ストレスがお肌に及ぼす影響について具体的に説明します。   紫外線B波(UVB)皮膚の表皮まで届き、長時間浴び続けると色素細胞(メラノサイト)を刺激し、しみの元となる色素メラニンを大量に生成します。このメラニンが蓄積すると、しみとしてお肌に定着してしまうこととなります。 紫外線A波(UVA)&ブルーライト波長域が近似しており、真皮にまで届きます。さらに厄介なことに、雲やガラスもすり抜けてお肌に届くので、天候の悪い日でも、また、室内のガラス越しでも防ぐことは出来ません。この太陽光は真皮部分のコラーゲンやエラスチンを変性させ、しわの原因となります。 近赤外線(NIR)真皮のさらに下、皮下組織にまで届き、皮膚の奥深いところでコラーゲンやエラスチンの変性を引き起こすため、しわよりさらに深刻な「たるみ」の原因となることがわかってきています。「たるみ」にまで至ってしまうと化粧品レベルでのケアは困難となってしまいます。 これら太陽光からお肌を守る方法は、4種の太陽光を吸収ないし遮断する機能を持つサンスクリーン(日焼け止め)の通年使用するということになります。季節性商品と思われがちな日焼け止めですが、年間を通じての使用と、太陽光ストレスに負けない健やかで正常なお肌の代謝を保つスキンケアへの取り組みを意識しましょう。 紫外線のメリットまるで悪者扱いの太陽光ですが、紫外線にはメリットもあることをお伝えしておきます。1.体内でのカルシウムの蓄積に欠かせないビタミンDの体内での合成には紫外線の助けが必要です。2.紫外線には殺菌作用があるので、衣服・寝具の外干しに有益なだけでなく、特定の疾患への光治療としても使用されることがあります。3.起床時に太陽光を浴びることが体内時計をリセットし、結果、良質な睡眠に繋がります。 5月に心がけたい、夏に備える美容ライフについてお届けしました。次回は、“梅雨の季節のスキンケア”のヒントをお伝えします。

新緑がまぶしく快適な5月、夏へ備えるスキンケアを。

5月のイベントはGW含め月の前半に集中しています。5月5日は「こどもの日(端午の節句)」であるとともに暦の上では「立夏(初夏の始まり)」、5月8日は「母の日」です。Withコロナの暮らしが始まって以来、行動自粛が解かれた久しぶりのGWですので、人の動きも多かったのではと思います。皆さんはGWをどのように過ごされたでしょうか?季節はまさに初夏へ移行しようとしており、新緑がまぶしく、天候も比較的おだやかで快適な季節ですが、5月病がお肌にも影響することへの注意が必要です。今回は、5月に心がけたい、夏に備える美容ライフについてお伝えします。 5月のお肌の環境は「快適と過酷が同居」   昨年、2021年5月の東京の気象データを振り返ると、気温面では最高気温28.9℃の真夏日があり、最低気温10.9℃とやや肌寒い日もあったことがわかります。全般的には一年で最も快適な5月なのですが、爽やかな春、・ジメジメとした梅雨のような日、・夏日が入れ替わり訪れる時期ですので、お肌にとってストレスフルな環境です。ここに、生活リズムの変化が影響すると言われる5月病が加わると、お肌の状態が大きくゆらぐこととなってしまいます。 健やかなお肌の代謝(ターンオーバー)を保ち夏に負けない基礎を!   快適と過酷が同居する5月。春・梅雨・真夏の3つの季節が入れ替わるように、めまぐるしく変わるこの時期こそ、健やかで正常なお肌の代謝=ターンオーバー(表皮の生まれ変わり)を維持するためのスキンケアへ取り組むことが重要です。 ターンオーバー周期が長くなると、本来、新しい表皮の再生とともに剥がれ落ちる角質が留まってしまい、角質が厚くなり、お肌のゴワつきが生じ、それが、しわ・たるみを助長します。また、美白の大敵であるくすみの原因ともなります。せっかくの美白やアンチエイジングへの取り組みも台無しになってしまいます。 逆に、周期が短くなると、表皮は未熟な状態のまま生まれ変ることとなり、抵抗力が弱く、肌荒れやニキビなど吹き出物に悩まされることになります。紫外線への耐性が失われると、しみ・くすみだけでなく、お肌の老化の進行も早めます。 太陽光ストレスがお肌に及ぼす影響について 前月の『環境変化へのスキンケア』で触れた太陽光ストレスがお肌に及ぼす影響について具体的に説明します。   紫外線B波(UVB)皮膚の表皮まで届き、長時間浴び続けると色素細胞(メラノサイト)を刺激し、しみの元となる色素メラニンを大量に生成します。このメラニンが蓄積すると、しみとしてお肌に定着してしまうこととなります。 紫外線A波(UVA)&ブルーライト波長域が近似しており、真皮にまで届きます。さらに厄介なことに、雲やガラスもすり抜けてお肌に届くので、天候の悪い日でも、また、室内のガラス越しでも防ぐことは出来ません。この太陽光は真皮部分のコラーゲンやエラスチンを変性させ、しわの原因となります。 近赤外線(NIR)真皮のさらに下、皮下組織にまで届き、皮膚の奥深いところでコラーゲンやエラスチンの変性を引き起こすため、しわよりさらに深刻な「たるみ」の原因となることがわかってきています。「たるみ」にまで至ってしまうと化粧品レベルでのケアは困難となってしまいます。 これら太陽光からお肌を守る方法は、4種の太陽光を吸収ないし遮断する機能を持つサンスクリーン(日焼け止め)の通年使用するということになります。季節性商品と思われがちな日焼け止めですが、年間を通じての使用と、太陽光ストレスに負けない健やかで正常なお肌の代謝を保つスキンケアへの取り組みを意識しましょう。 紫外線のメリットまるで悪者扱いの太陽光ですが、紫外線にはメリットもあることをお伝えしておきます。1.体内でのカルシウムの蓄積に欠かせないビタミンDの体内での合成には紫外線の助けが必要です。2.紫外線には殺菌作用があるので、衣服・寝具の外干しに有益なだけでなく、特定の疾患への光治療としても使用されることがあります。3.起床時に太陽光を浴びることが体内時計をリセットし、結果、良質な睡眠に繋がります。 5月に心がけたい、夏に備える美容ライフについてお届けしました。次回は、“梅雨の季節のスキンケア”のヒントをお伝えします。