アクシージア ビューティー・アドバイス

環境のゆらぎに注意!

環境のゆらぎに注意!

やわらかな春風を頬に感じ、草木が芽吹き始める4月。入学や新学年、入社、人事異動など、公私ともに生活環境やリズムが大きく変化する時期です。季節は春本番に突入するものの、花粉や黄砂などの飛散も多く環境のゆらぎと合わせて、肌状態もゆらぐ時期とも言えます。さてそんな4月皆さんはどのように過ごしますか? 4月。春本番特有の環境ストレスとは   1.外的環境のゆらぎ(外的ストレス)昨年2022年、東京の気象データを振り返ると、春本番4月の気候面での肌環境は、かなりゆらいでいたことが分かります。 <寒暖差ストレス> 2022年の4月は、年間最高水準の寒暖差となりました。寒暖差は肌ストレスとなり、寒暖差アレルギーや寒暖差疲労の誘因となってしまいます。 <太陽光ストレス> 2022年4月の東京は30日間の半分、15日も降雨を観測していて、4月としては晴れ間の少ない月でした。その結果、日照時間も全天日射量も比較的少ない4月となってしまいましたが、本来は年間最大の日照時間を記録する5月に近い太陽光ストレスが降り注ぐ月となるのが常です。なので、雨が多いといっても太陽光ストレス対策は抜かりなくすることをオススメします。 <花粉、黄砂などの飛散物質ストレス> 花粉ストレスのピークは4月中旬辺りまでですが、4~5月にかけては黄砂飛来がピークを迎えるので、ダブルで飛散ストレスが肌を襲います。別の要因で肌不調や肌トラブルに陥っている人は、敏感状態にふれている肌に、これらの飛散物質ストレスが追い打ちをかけることになってしまいます。 2.生活リズムの変化によるゆらぎ(内的ストレス)4月特有の内的ストレスとしては、生活リズムの変化が挙げられます。新入学となった学生や新社会人の方々にとって、通学・通勤は大きな生活リズムの変化となります。生活リズムに合わせて、就寝・起床時間を変える方も多いでしょう。人事異動などで職場や業務が変更となる方にとっても、緊張をともないながら新しい職場や環境に慣れなければなりません。このような生活リズムの変化が心理的なストレスにつながり、様々な肌不調の引き金となりかねません。 マスク生活からの解放?   3月13日より、マスク着用は個人の判断となりました。3年にも及ぶマスク生活からの解放への第一歩ですが、周囲を気にしがちな日本人は、なかなかマスクを外せない状況にあるようです。コロナの感染状況を鑑みて、徐々にマスクを外す人が増えてくるのではないでしょうか?マスク生活からの解放への備えとして、マスクによる肌荒れ&マスクによる蒸れにより敏感な状態に傾きがちな肌を整えるスキンケアを意識しましょう。具体的には、「保湿」と「バリア機能強化」です。洗い過ぎずマイルドなクレンジング・洗顔の後、保湿力の高い化粧水と美容液でケアし、ジェルやクリームでの仕上げをしっかり行うことで肌のバリア機能を高めましょう。 肌自身が備えている「バリア機能」について   1.バリア機能のメカニズム肌の表皮の最も外側に存在する「角質層」と皮脂線より分泌され角質層を覆うように存在する「皮脂膜」のふたつが肌のバリア機能を発揮しています。具体的には、下記の2大機能が発揮されています。①飛散物質や紫外線などの外的刺激・ストレスをブロックし肌を保護する②肌内部からの水分蒸散を抑制し保湿を維持する 2.角質層のバリア機能成分【NMF】角質細胞内に存在するアミノ酸およびその誘導体を主成分とする保湿成分で、天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor)と呼ばれています。水分を抱え込んで肌の保湿を維持することに一役買っているのですが、加齢とともにヒトの体内で生成されるNMF量は減少することが報告されています。また、乾燥肌や老人性乾皮症の方のNMF量も低下していることが確認されています。その意味でも、化粧品で外から保湿成分を補うことが有用であることがわかります。 3.角質層のバリア機能成分【セラミド】角質層内で角質細胞間の隙間を埋め、角質細胞と細胞間の水分を繋ぎ止めているセラミドという成分も、NMF同様に角質層の水分・保湿維持機能を発揮してくれています。残念ながら、このセラミドも加齢とともに減少することがわかっています。角質細胞内のNMF、そして角質細胞間のセラミドがダブルで角質層そのものの水分・保湿を維持しつつ、水分の蒸散も抑制してくれています。このふたつの成分が減少し、乾燥肌に傾いた肌は水分蒸散を防げないばかりか、外敵ストレスをブロックし肌を保護する機能の低下を招いてしまいます。 4.肌の最後の砦「皮脂膜」皮脂膜とは、皮脂腺から分泌された皮脂と汗腺から分泌された汗、ターンオーバー(角質代謝)にともなう分解物、外的に付着した埃などが混ざりあったPH 4~6弱酸性の乳化物です。皮膚表面を覆うように存在するので肌水分の蒸散を抑えるだけでなく、弱酸性であることから、雑菌の繁殖を抑え、肌に触れる酸やアルカリ性物質を中和し刺激を和らげたりしてくれます。このような役割から皮脂膜は“肌の最後の砦”と形容されます。 一方で皮脂分泌が多すぎると、べたつきや、外的物質が付着しやすくなるなど、肌にとってマイナス面もあります。大切なのはクレンジング・洗顔で皮脂を落とし過ぎず、皮膚表面の皮脂量をコントロールすること。分泌量そのものは性ホルモンに影響され自らはコントロールできませんが、食生活含め生活スタイル全般を乱すことのない様、心掛けることも必要です! 天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)、セラミド、皮脂膜の3要素が働き、肌のバリア機能を発揮しています。保湿ジェル・乳液・クリームなどの化粧品が、このバリア機能をさらに補います。 「環境のゆらぎに注意!」いかがでしたでしょうか?新しい生活とともに、肌もゆらぎやすいこの季節しっかりと対策をしていきましょう。さて次回のテーマは「ベストシーズン5月のスキンケア」をお伝えします。

環境のゆらぎに注意!

やわらかな春風を頬に感じ、草木が芽吹き始める4月。入学や新学年、入社、人事異動など、公私ともに生活環境やリズムが大きく変化する時期です。季節は春本番に突入するものの、花粉や黄砂などの飛散も多く環境のゆらぎと合わせて、肌状態もゆらぐ時期とも言えます。さてそんな4月皆さんはどのように過ごしますか? 4月。春本番特有の環境ストレスとは   1.外的環境のゆらぎ(外的ストレス)昨年2022年、東京の気象データを振り返ると、春本番4月の気候面での肌環境は、かなりゆらいでいたことが分かります。 <寒暖差ストレス> 2022年の4月は、年間最高水準の寒暖差となりました。寒暖差は肌ストレスとなり、寒暖差アレルギーや寒暖差疲労の誘因となってしまいます。 <太陽光ストレス> 2022年4月の東京は30日間の半分、15日も降雨を観測していて、4月としては晴れ間の少ない月でした。その結果、日照時間も全天日射量も比較的少ない4月となってしまいましたが、本来は年間最大の日照時間を記録する5月に近い太陽光ストレスが降り注ぐ月となるのが常です。なので、雨が多いといっても太陽光ストレス対策は抜かりなくすることをオススメします。 <花粉、黄砂などの飛散物質ストレス> 花粉ストレスのピークは4月中旬辺りまでですが、4~5月にかけては黄砂飛来がピークを迎えるので、ダブルで飛散ストレスが肌を襲います。別の要因で肌不調や肌トラブルに陥っている人は、敏感状態にふれている肌に、これらの飛散物質ストレスが追い打ちをかけることになってしまいます。 2.生活リズムの変化によるゆらぎ(内的ストレス)4月特有の内的ストレスとしては、生活リズムの変化が挙げられます。新入学となった学生や新社会人の方々にとって、通学・通勤は大きな生活リズムの変化となります。生活リズムに合わせて、就寝・起床時間を変える方も多いでしょう。人事異動などで職場や業務が変更となる方にとっても、緊張をともないながら新しい職場や環境に慣れなければなりません。このような生活リズムの変化が心理的なストレスにつながり、様々な肌不調の引き金となりかねません。 マスク生活からの解放?   3月13日より、マスク着用は個人の判断となりました。3年にも及ぶマスク生活からの解放への第一歩ですが、周囲を気にしがちな日本人は、なかなかマスクを外せない状況にあるようです。コロナの感染状況を鑑みて、徐々にマスクを外す人が増えてくるのではないでしょうか?マスク生活からの解放への備えとして、マスクによる肌荒れ&マスクによる蒸れにより敏感な状態に傾きがちな肌を整えるスキンケアを意識しましょう。具体的には、「保湿」と「バリア機能強化」です。洗い過ぎずマイルドなクレンジング・洗顔の後、保湿力の高い化粧水と美容液でケアし、ジェルやクリームでの仕上げをしっかり行うことで肌のバリア機能を高めましょう。 肌自身が備えている「バリア機能」について   1.バリア機能のメカニズム肌の表皮の最も外側に存在する「角質層」と皮脂線より分泌され角質層を覆うように存在する「皮脂膜」のふたつが肌のバリア機能を発揮しています。具体的には、下記の2大機能が発揮されています。①飛散物質や紫外線などの外的刺激・ストレスをブロックし肌を保護する②肌内部からの水分蒸散を抑制し保湿を維持する 2.角質層のバリア機能成分【NMF】角質細胞内に存在するアミノ酸およびその誘導体を主成分とする保湿成分で、天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor)と呼ばれています。水分を抱え込んで肌の保湿を維持することに一役買っているのですが、加齢とともにヒトの体内で生成されるNMF量は減少することが報告されています。また、乾燥肌や老人性乾皮症の方のNMF量も低下していることが確認されています。その意味でも、化粧品で外から保湿成分を補うことが有用であることがわかります。 3.角質層のバリア機能成分【セラミド】角質層内で角質細胞間の隙間を埋め、角質細胞と細胞間の水分を繋ぎ止めているセラミドという成分も、NMF同様に角質層の水分・保湿維持機能を発揮してくれています。残念ながら、このセラミドも加齢とともに減少することがわかっています。角質細胞内のNMF、そして角質細胞間のセラミドがダブルで角質層そのものの水分・保湿を維持しつつ、水分の蒸散も抑制してくれています。このふたつの成分が減少し、乾燥肌に傾いた肌は水分蒸散を防げないばかりか、外敵ストレスをブロックし肌を保護する機能の低下を招いてしまいます。 4.肌の最後の砦「皮脂膜」皮脂膜とは、皮脂腺から分泌された皮脂と汗腺から分泌された汗、ターンオーバー(角質代謝)にともなう分解物、外的に付着した埃などが混ざりあったPH 4~6弱酸性の乳化物です。皮膚表面を覆うように存在するので肌水分の蒸散を抑えるだけでなく、弱酸性であることから、雑菌の繁殖を抑え、肌に触れる酸やアルカリ性物質を中和し刺激を和らげたりしてくれます。このような役割から皮脂膜は“肌の最後の砦”と形容されます。 一方で皮脂分泌が多すぎると、べたつきや、外的物質が付着しやすくなるなど、肌にとってマイナス面もあります。大切なのはクレンジング・洗顔で皮脂を落とし過ぎず、皮膚表面の皮脂量をコントロールすること。分泌量そのものは性ホルモンに影響され自らはコントロールできませんが、食生活含め生活スタイル全般を乱すことのない様、心掛けることも必要です! 天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)、セラミド、皮脂膜の3要素が働き、肌のバリア機能を発揮しています。保湿ジェル・乳液・クリームなどの化粧品が、このバリア機能をさらに補います。 「環境のゆらぎに注意!」いかがでしたでしょうか?新しい生活とともに、肌もゆらぎやすいこの季節しっかりと対策をしていきましょう。さて次回のテーマは「ベストシーズン5月のスキンケア」をお伝えします。

ダメージを受けた冬肌に春のスキンケアを

ダメージを受けた冬肌に春のスキンケアを

あたたかな風が心地良く、春の訪れを告げる頃となりました。3月は卒業、引越し、新生活など新しい出会いもあれば寂しいお別れのシーンも多く、期待と不安が交錯する季節です。ひと雨降るごとに寒さもゆるみ、季節は着実に春への歩みを深めていきます。またそれとともに、あたたかな日は紫外線が一気に肌を襲いはじめ、肌にとってはくすみ・美白への本格ケアが必要となります。まだまだ花粉も飛び交う3月は冬肌から春肌へ、肌をキチンと整えながらくすみ・美白ケアをはじめましょう。 桜の開花を境に季節が完全に入れ替わる!   <ウェザーニュースHPより引用> ウェザーニュース社による2023年の桜開花予想では、東北以北を除き“3月20日頃より”。とされています。桜の開花が、春本番のサインとも言えるので、お住まいの地域の春本番がいつ頃からスタートするのかの目安になります。桜の開花前までは冬と春が行ったりきたりと、気候が揺らぎながら春へと向かいます。この期間はまさに寒暖差が肌への刺激やストレスとなってしまいます。また今年の花粉飛散状況は、過去10年間で最大レベルとも言われており、花粉症に悩む人にとっては辛い時期に。肌にとっても大きな刺激となりそうです。そこで寒暖差と花粉という2大ストレスを意識したスキンケアが必要となります。 肌のバリア機能が低下している3月。くすみ・美白対策と、肌のバリア機能に注目しましょう! 肌は皮脂膜と角質層に守られていて、健やかなターンオーバー(新しい皮膚が生まれて、古い皮膚がはがれ落ちるサイクルのこと)で、みずみずしさを保ちながら角質が生まれ変わります。皮脂膜が皮脂のヴェールで、肌からの水分の蒸発を防ぎながら最後の砦として外敵から肌を守ってくれています。   乾燥のピーク“冬”を過ごした肌はまだまだ乾燥に傾きがちで、肌のバリア機能は低下した状態。せっかくのくすみ・美白対策も、バリア機能が低下したままの状態では効果も半減となってしまいます。 バリア機能を意識したスキンケアの種類とは? 1.クレンジング・洗顔ただ洗い流すのではなく角質を柔らかくし、保湿をしながらのクレンジング・洗顔のステップが健やかなターンオーバーを助けます。素肌力をUPさせバリア機能強化にも繋がります。 2.化粧水〜美容液キメを整えながら、保湿成分を肌に届ける化粧水がオススメです。肌バリア機能を整え、次のステップでのブライトニング・美白系の美容液効果も高めてくれます。 3.仕上げ仕上げは保湿ジェルやクリームで、保湿のヴェールを肌に纏わせて。そして最後に、外出前の化粧下地としての“日焼け止め”で完璧な紫外線対策を!美容効果もある日焼け止めがオススメです。 アレルギーとスキンケア アレルギーの仕組みを理解するアレルギーとは、あるモノに対して体が過剰に反応する状態で、免疫機能が関係します。免疫とは体を守るための防御システムで、自分の細胞ではないものを取り除く仕組みで、例えば花粉やダニ、ほこり、食物タンパク質など、体の中に存在しないモノ(アレルゲンと呼ばれます)に対して免疫機能が作用。IgE(Immunoglobulin E)と呼ばれる抗体が体で生成され、様々なアレルギー症状となる場合があります。肌荒れや、かゆみ、じんましんなどのアレルギーを引き起こすこともあります。   アレルゲンとIgE(抗体)が肌に及ぼす影響正常な肌状態は、角質層や皮脂膜による肌のバリア機能が働いて、アレルゲンの侵入から肌を保護してくれます。また、肌内部の水分も保たれている状態となっています。アレルギー肌は肌のバリア機能が損なわれ水分も逃げやすく、またアレルゲンが侵入し、アレルゲンを取り除くための抗体が発生し、肌トラブルを引き起こした状態となります。他の原因で起きた肌トラブルが、肌アレルギーを発症させることもあり、アレルゲンに対する抗体の過剰反応はアレルゲンの種類や人によっても異なります。まったく症状がなかったのに、ある日突然発症してしまうこともあるので、アレルゲン物質から身を守る工夫を心がけましょう。 アレルギー対策としてスキンケア うるおいを欠かさず肌のバリア機能を保つ表皮の一番外側の皮脂膜、その下層の角質層は様々な外的ストレスから肌を守るバリア機能を発揮してくれています。何よりも心がけたいのは肌を乾燥させず、正常な角質のターンオーバーを保つこと。 汗・汚れは早めにしっかり洗い流す汗・汚れも刺激物質です。汗疹からかゆみを発症し、肌荒れへと悪化させてしまった経験をお持ちの方も多いでしょう。汗・汚れは放置せずにしっかり拭き取り、早めに洗い流しましょう。 遺伝性要因があると思われる方はとにかくアレルギーの原因となる物質が体に入り込むことを防ぐことです。アレルギー肌は、ひどくなるとアトピー性皮膚炎へと繋がってしまいます。症状が発症した場合には、早めに専門医の治療を受け、悪化しないようにしてください。   「ダメージを受けた冬肌に 春のスキンケアを」いかがでしたでしょうか?乾燥などで肌のバリア機能が低下してしまった冬肌に合った、春のスキンケアについてご紹介いたしました。さて次回のテーマは「環境変化へのスキンケア」をお伝えします。

ダメージを受けた冬肌に春のスキンケアを

あたたかな風が心地良く、春の訪れを告げる頃となりました。3月は卒業、引越し、新生活など新しい出会いもあれば寂しいお別れのシーンも多く、期待と不安が交錯する季節です。ひと雨降るごとに寒さもゆるみ、季節は着実に春への歩みを深めていきます。またそれとともに、あたたかな日は紫外線が一気に肌を襲いはじめ、肌にとってはくすみ・美白への本格ケアが必要となります。まだまだ花粉も飛び交う3月は冬肌から春肌へ、肌をキチンと整えながらくすみ・美白ケアをはじめましょう。 桜の開花を境に季節が完全に入れ替わる!   <ウェザーニュースHPより引用> ウェザーニュース社による2023年の桜開花予想では、東北以北を除き“3月20日頃より”。とされています。桜の開花が、春本番のサインとも言えるので、お住まいの地域の春本番がいつ頃からスタートするのかの目安になります。桜の開花前までは冬と春が行ったりきたりと、気候が揺らぎながら春へと向かいます。この期間はまさに寒暖差が肌への刺激やストレスとなってしまいます。また今年の花粉飛散状況は、過去10年間で最大レベルとも言われており、花粉症に悩む人にとっては辛い時期に。肌にとっても大きな刺激となりそうです。そこで寒暖差と花粉という2大ストレスを意識したスキンケアが必要となります。 肌のバリア機能が低下している3月。くすみ・美白対策と、肌のバリア機能に注目しましょう! 肌は皮脂膜と角質層に守られていて、健やかなターンオーバー(新しい皮膚が生まれて、古い皮膚がはがれ落ちるサイクルのこと)で、みずみずしさを保ちながら角質が生まれ変わります。皮脂膜が皮脂のヴェールで、肌からの水分の蒸発を防ぎながら最後の砦として外敵から肌を守ってくれています。   乾燥のピーク“冬”を過ごした肌はまだまだ乾燥に傾きがちで、肌のバリア機能は低下した状態。せっかくのくすみ・美白対策も、バリア機能が低下したままの状態では効果も半減となってしまいます。 バリア機能を意識したスキンケアの種類とは? 1.クレンジング・洗顔ただ洗い流すのではなく角質を柔らかくし、保湿をしながらのクレンジング・洗顔のステップが健やかなターンオーバーを助けます。素肌力をUPさせバリア機能強化にも繋がります。 2.化粧水〜美容液キメを整えながら、保湿成分を肌に届ける化粧水がオススメです。肌バリア機能を整え、次のステップでのブライトニング・美白系の美容液効果も高めてくれます。 3.仕上げ仕上げは保湿ジェルやクリームで、保湿のヴェールを肌に纏わせて。そして最後に、外出前の化粧下地としての“日焼け止め”で完璧な紫外線対策を!美容効果もある日焼け止めがオススメです。 アレルギーとスキンケア アレルギーの仕組みを理解するアレルギーとは、あるモノに対して体が過剰に反応する状態で、免疫機能が関係します。免疫とは体を守るための防御システムで、自分の細胞ではないものを取り除く仕組みで、例えば花粉やダニ、ほこり、食物タンパク質など、体の中に存在しないモノ(アレルゲンと呼ばれます)に対して免疫機能が作用。IgE(Immunoglobulin E)と呼ばれる抗体が体で生成され、様々なアレルギー症状となる場合があります。肌荒れや、かゆみ、じんましんなどのアレルギーを引き起こすこともあります。   アレルゲンとIgE(抗体)が肌に及ぼす影響正常な肌状態は、角質層や皮脂膜による肌のバリア機能が働いて、アレルゲンの侵入から肌を保護してくれます。また、肌内部の水分も保たれている状態となっています。アレルギー肌は肌のバリア機能が損なわれ水分も逃げやすく、またアレルゲンが侵入し、アレルゲンを取り除くための抗体が発生し、肌トラブルを引き起こした状態となります。他の原因で起きた肌トラブルが、肌アレルギーを発症させることもあり、アレルゲンに対する抗体の過剰反応はアレルゲンの種類や人によっても異なります。まったく症状がなかったのに、ある日突然発症してしまうこともあるので、アレルゲン物質から身を守る工夫を心がけましょう。 アレルギー対策としてスキンケア うるおいを欠かさず肌のバリア機能を保つ表皮の一番外側の皮脂膜、その下層の角質層は様々な外的ストレスから肌を守るバリア機能を発揮してくれています。何よりも心がけたいのは肌を乾燥させず、正常な角質のターンオーバーを保つこと。 汗・汚れは早めにしっかり洗い流す汗・汚れも刺激物質です。汗疹からかゆみを発症し、肌荒れへと悪化させてしまった経験をお持ちの方も多いでしょう。汗・汚れは放置せずにしっかり拭き取り、早めに洗い流しましょう。 遺伝性要因があると思われる方はとにかくアレルギーの原因となる物質が体に入り込むことを防ぐことです。アレルギー肌は、ひどくなるとアトピー性皮膚炎へと繋がってしまいます。症状が発症した場合には、早めに専門医の治療を受け、悪化しないようにしてください。   「ダメージを受けた冬肌に 春のスキンケアを」いかがでしたでしょうか?乾燥などで肌のバリア機能が低下してしまった冬肌に合った、春のスキンケアについてご紹介いたしました。さて次回のテーマは「環境変化へのスキンケア」をお伝えします。

春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を

春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を

2月は1年で1番寒さが厳しい時期。春の訪れまでまだいくらか日があるように感じますが、2月4日の立春を境に、暦の上では春に向かうこととなります。2月の後半ともなると梅のつぼみもふくらみ、菜の花も見頃を迎える地域がちらほらと出てきて、少しずつ春を感じる瞬間に出会うことになるのではないでしょうか?真冬と春へ向かう“ゆらぎ”が交錯する2月は、肌にとっても過酷な季節です。“ゆらぎ”を理解して、スキンケア対策はじめてみませんか? まだまだ寒い2月は、春に向かってゆらぐ季節 【1】2月の気象の特徴2022年の東京の気象データを振り返ると、2月の気象・気候が肌にとってどれだけ過酷だったかがわかります。   ①平均気温は真冬状態平均気温は5.2℃と、1月同等真冬の状態が続いていました。 ②寒暖差が大きい1月・12月と比べて2月は寒暖差が各段と大きくなっていました。2月の後半に、春に向かって気温が上昇したことが要因ですが、冬ダメージを受けている肌に、さらに寒暖差ストレスが襲うことになりました。 ③超乾燥状態平均湿度は1月並みに低く、最小湿度は年間最低を記録し警報級とも言える超乾燥状態でした。 ④日照時間は長い東京の冬は比較的好天に恵まれることが多いので、2月も日照時間が長い傾向があります。しかし、それだけ太陽光ストレスを受け続けたということにもなります。紫外線を含む太陽光ケアは、季節を問わず年間を通じて必要だということが気象データからもわかります。 【2】2月は花粉の飛散が始まり、今年は量が多い予想過酷な気象・気候に加えて、2月はスギ花粉の飛散がはじまります。日本気象協会によると、北海道・東北地方の一部を除いて、2月より順次スギ花粉の飛散が始まる見込みとなっています。スギ花粉の飛散量は前年夏の気象状況に左右されます。気温が高くて日照時間が多く、雨が少ないと花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるとされています。前年は特に6月、梅雨の時期に雨が少なく花芽形成には好条件でした。   前年の現象を踏まえ今年の飛散量は、九州から東北にかけて昨年より多く、特に四国、近畿、東海、関東甲信では非常に多く飛ぶと予想されています。花粉症の人、花粉症ではない人にとっても花粉は肌にとっては異物で、肌ストレスや肌不調の原因となります。マスクは花粉ストレスを軽減してくれますが、完全に防いでくれる物ではないので花粉症対策は必須です! 2月は保湿を意識して仕上げの乳液・クリームでバリア機能を強化することをオススメします。また、花粉ストレスはマスクで軽減されますが、目もとなどの露出部位も含めバリア機能強化のクリーム仕上げが有用です! マスク生活とスキンケア 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけについて、ゴールデンウィーク明けの5月8日に、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下がることが決定しました。3年という、これ程まで長期間のマスク生活は、誰も経験しなかったことですが、マスク生活による肌トラブルとスキンケアについて改めて整理しましょう! 【1】マスクによる肌荒れの2大原因「物理的な摩擦」と「蒸れ」がマスクによる肌荒れの2大原因と言えます。物理的な摩擦が肌に刺激となるだけでなく、呼吸によるマスク内の蒸れ汗や皮脂汚れを蓄積させ、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。さらにニキビや吹き出物ができやすく、摩擦による接触性皮膚炎も誘発。敏感肌かつバリア機能の低下を招くことに繋がります。   【2】マスクによる肌トラブルを防ぐスキンケア①マスクインナーシートで衛生環境を保つマスクによる摩擦軽減はもちろん、内側の衛生状態を保つ意味でも、マスクインナーシートがオススメです。肌に優しいコットンやシルクなどの素材の製品を選びましょう。 ②保湿&バリア機能強化の仕上げ蒸れた状態からマスクを外すと、肌状態は一気に乾燥へ傾きます。保湿とバリア機能強化を意識して、ジェルやクリームによる仕上げを忘れずに。 ③汗や汚れを小まめにふき取る春に向かって気温が上昇し、マスク内で汗をかく場面もあるかもしれません。汗は皮脂汚れと混ざり、肌荒れの要因となってしまうので、こまめに拭き取ることを意識しましょう。また、汗で湿ってしまったマスクは新しいマスクに交換しましょう。 これらのマスク生活でのスキンケアを心がけていても、肌荒れ(ヒリヒリ感、赤み、ニキビ、吹き出物などの症状)に見舞われてしまったら、スキンケアやメイクを一旦お休みして、早めに皮膚科医の診察と治療を受けてください。 「春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を」いかがでしたでしょうか?寒い季節が過ぎ去ったら、待ちにまったあたたかい季節がやってきますね。気持ちも弾みますが、“ゆらぐ”季節ということはお忘れなく。しっかりとスキンケア対策をしていきましょう。さて次回のテーマは「進む春のスキンケア」をお伝えします。

春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を

2月は1年で1番寒さが厳しい時期。春の訪れまでまだいくらか日があるように感じますが、2月4日の立春を境に、暦の上では春に向かうこととなります。2月の後半ともなると梅のつぼみもふくらみ、菜の花も見頃を迎える地域がちらほらと出てきて、少しずつ春を感じる瞬間に出会うことになるのではないでしょうか?真冬と春へ向かう“ゆらぎ”が交錯する2月は、肌にとっても過酷な季節です。“ゆらぎ”を理解して、スキンケア対策はじめてみませんか? まだまだ寒い2月は、春に向かってゆらぐ季節 【1】2月の気象の特徴2022年の東京の気象データを振り返ると、2月の気象・気候が肌にとってどれだけ過酷だったかがわかります。   ①平均気温は真冬状態平均気温は5.2℃と、1月同等真冬の状態が続いていました。 ②寒暖差が大きい1月・12月と比べて2月は寒暖差が各段と大きくなっていました。2月の後半に、春に向かって気温が上昇したことが要因ですが、冬ダメージを受けている肌に、さらに寒暖差ストレスが襲うことになりました。 ③超乾燥状態平均湿度は1月並みに低く、最小湿度は年間最低を記録し警報級とも言える超乾燥状態でした。 ④日照時間は長い東京の冬は比較的好天に恵まれることが多いので、2月も日照時間が長い傾向があります。しかし、それだけ太陽光ストレスを受け続けたということにもなります。紫外線を含む太陽光ケアは、季節を問わず年間を通じて必要だということが気象データからもわかります。 【2】2月は花粉の飛散が始まり、今年は量が多い予想過酷な気象・気候に加えて、2月はスギ花粉の飛散がはじまります。日本気象協会によると、北海道・東北地方の一部を除いて、2月より順次スギ花粉の飛散が始まる見込みとなっています。スギ花粉の飛散量は前年夏の気象状況に左右されます。気温が高くて日照時間が多く、雨が少ないと花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるとされています。前年は特に6月、梅雨の時期に雨が少なく花芽形成には好条件でした。   前年の現象を踏まえ今年の飛散量は、九州から東北にかけて昨年より多く、特に四国、近畿、東海、関東甲信では非常に多く飛ぶと予想されています。花粉症の人、花粉症ではない人にとっても花粉は肌にとっては異物で、肌ストレスや肌不調の原因となります。マスクは花粉ストレスを軽減してくれますが、完全に防いでくれる物ではないので花粉症対策は必須です! 2月は保湿を意識して仕上げの乳液・クリームでバリア機能を強化することをオススメします。また、花粉ストレスはマスクで軽減されますが、目もとなどの露出部位も含めバリア機能強化のクリーム仕上げが有用です! マスク生活とスキンケア 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけについて、ゴールデンウィーク明けの5月8日に、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下がることが決定しました。3年という、これ程まで長期間のマスク生活は、誰も経験しなかったことですが、マスク生活による肌トラブルとスキンケアについて改めて整理しましょう! 【1】マスクによる肌荒れの2大原因「物理的な摩擦」と「蒸れ」がマスクによる肌荒れの2大原因と言えます。物理的な摩擦が肌に刺激となるだけでなく、呼吸によるマスク内の蒸れ汗や皮脂汚れを蓄積させ、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。さらにニキビや吹き出物ができやすく、摩擦による接触性皮膚炎も誘発。敏感肌かつバリア機能の低下を招くことに繋がります。   【2】マスクによる肌トラブルを防ぐスキンケア①マスクインナーシートで衛生環境を保つマスクによる摩擦軽減はもちろん、内側の衛生状態を保つ意味でも、マスクインナーシートがオススメです。肌に優しいコットンやシルクなどの素材の製品を選びましょう。 ②保湿&バリア機能強化の仕上げ蒸れた状態からマスクを外すと、肌状態は一気に乾燥へ傾きます。保湿とバリア機能強化を意識して、ジェルやクリームによる仕上げを忘れずに。 ③汗や汚れを小まめにふき取る春に向かって気温が上昇し、マスク内で汗をかく場面もあるかもしれません。汗は皮脂汚れと混ざり、肌荒れの要因となってしまうので、こまめに拭き取ることを意識しましょう。また、汗で湿ってしまったマスクは新しいマスクに交換しましょう。 これらのマスク生活でのスキンケアを心がけていても、肌荒れ(ヒリヒリ感、赤み、ニキビ、吹き出物などの症状)に見舞われてしまったら、スキンケアやメイクを一旦お休みして、早めに皮膚科医の診察と治療を受けてください。 「春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を」いかがでしたでしょうか?寒い季節が過ぎ去ったら、待ちにまったあたたかい季節がやってきますね。気持ちも弾みますが、“ゆらぐ”季節ということはお忘れなく。しっかりとスキンケア対策をしていきましょう。さて次回のテーマは「進む春のスキンケア」をお伝えします。

2023年のスキンケアカレンダー

2023年のスキンケアカレンダー

新しい年を迎え、心新たに動き出す1月。美容はもちろん健康面でもそれぞれ目標を立てた方も多いかと。さて2023年、今年の干支はウサギです。正確には「癸卯」(みずのと・う)ですが、「癸」という文字には“恵みの水が草木をいきいきとよみがえらせる”と言う意味があり、「卯」の文字には“ウサギのように跳ねる・飛躍する”と、意味があります。「癸」と「卯」の組み合わせから、“勢いよく成長し飛躍するような年になる”と伝えられています。2023年も、まだまだwithコロナの暮らしは続きそうですが、干支の意味に込められているように“飛躍する”の心持ちで、活気を取り戻す年であることを祈ります。 2023年スキンケア・カレンダー(ベーシック編) 毎年恒例のスキンケア・カレンダーですが、今年のスキンケアカレンダーは、季節に応じたベーシックなスキンケア提案に加えて、肌状態に影響を与える要因別対策を紹介いたします。季節に応じて健やかな状態を維持するためのスキンケアを、このカレンダーをもとに取り組んでみましょう。地域によってタイミングが異なるので、お住まいの地域に応じて、強化すべきスキンケアのタイミングを調整してください。   冬と夏保湿強化とエイジングケアの美容液を選び、組み合わせて使用しましょう。また、目もとなどのパーツケアも同じタイミングで強化することをオススメします。 日焼け止め一年を通じてスキンケアに取り組むのはもちろん2〜8月は強化期間として、塗布量を普段より多めにすること。また、日中に塗り足すことも意識しましょう。首筋まで含むデコルテへの塗布も忘れずに。 毛穴ケア・ニキビケア梅雨時から夏にかけて正しいクレンジング・洗顔(優しく洗い上げる)の意識を高めましょう。起床時の洗顔もルーチンなものとしましょう。 2023年スキンケア・カレンダー(肌に影響を与える要因別スキンケア) 肌状態は様々な外的・内的要因で変化します。肌への影響を与える要因に応じたスキンケアの選択、追加、自分に合ったスキンケアの工夫が大切です。 <外的要因>・気温気温の上下。いわゆる寒暖差ストレスが肌ストレスとなります。季節よりも一日の寒暖差や外気・室温との寒暖差が肌にストレスを与え、代謝不良などを引き起こすことにつながります。寒暖差を感じたら、保湿でしっかり肌への潤い補給を!特に、夏場の冷房環境は室内だけでなく、電車や車の移動時に「冷え」を感じる場合は要注意!サッと羽織れるカーディガンなどを常に持ち歩くなど、冷房対策が大切です。 ・温度乾燥は肌の大敵です。冬は大気の乾燥に加え、室内も暖房により乾燥し、肌にとっては乾燥警報発令の季節です。冬に加えて乾燥を意識したいのは夏で、外気は乾燥状態ではないのですが、冷房環境下の室内の乾燥状態は冬に匹敵します。冬と夏は乾燥対策を強化し、乾燥環境から肌を守ることに心がけましょう!冬の暖房環境下での室内は加湿器の使用、夏は加湿機能付きエアコンの使用を検討されても良いかもしれません。 ・大気中の異物(大気汚染、花粉、黄砂PM2.5、ハウスダストなど)早い人は2月後半から花粉症に悩まされる季節に突入します。またほぼ同時期に黄砂とPM2.5の飛来時期が重なるので厄介です。気象庁や環境省が飛来状況などを伝えてくれるので、この時期はマスクをはじめ、コートについた花粉などの払い落とし、洗顔を意識しましょう。季節を問わず、ハウスダストによる花粉症に悩まされる方も同様。スキンケアでこれらストレスから肌を守るためには、肌の最後のバリアと言われる皮脂膜を保ち(クレンジング・洗顔で強く洗い過ぎない)、クリーム・ジェルでの仕上げステップの強化 が肌のバリア機能を補ってくれます。 <内的要因>・加齢歳を重ねるにつれて、肌代謝(ターンオーバー)が長くなりがち。肌の弾力や柔軟性にかかわるコラーゲンやエラスチン、肌自らの保湿能力にかかわるNMF(天然保湿因子)の生成能力も衰えていきます。 NMF(天然保湿因子)の生成能力の衰えには、潤い強化とこれら成分を外から化粧品で補うことができます。 ・ホルモンバランス女性ならではの月経。美肌ホルモンとも呼ばれるエストロゲン分泌時は良いのですが、排卵後から次の月経までのプロゲステロン(黄体ホルモン)分泌時は、皮脂の分泌量も増えやすくニキビや吹き出物に注意です。紫外線からの防御機能も働きメラニン生成量が増え、くすみ・シミができやすい時期でもあります。洗顔で余分な皮脂を取り除き、UVケアの強化を! ・薬の副作用病気や症状を治す薬には副作用が伴い、肌不調を誘発することもあります。肌自体の不調に対して薬を処方された場合には、お医者様の指示に従う他ありませんが、その他の薬の服用で肌不調が起きた場合には、肌が敏感肌に大きく傾いている可能性があります。肌刺激の少ない敏感肌用の化粧品を一時的に使用してみるなど、慎重なスキンケアの意識をしましょう。 ・ライフスタイル一言で言えば生活のリズムを崩さず、暴飲暴食を避け、しっかり睡眠、適度な運動、健康を維持しましょうということになります。健康であってこその美容ですので、強い意志を持って健康的な生活リズムで過ごしましょう。 「2023年のスキンケアカレンダー」いかがでしたでしょうか?季節によって肌状況に影響を与える要因や、対策が分かったことで、2023年は自分のスキンケアに対する心持ちも変わるかと思います。さて次回のテーマは“冬の終わり、春目前のスキンケア”をお伝えします。

2023年のスキンケアカレンダー

新しい年を迎え、心新たに動き出す1月。美容はもちろん健康面でもそれぞれ目標を立てた方も多いかと。さて2023年、今年の干支はウサギです。正確には「癸卯」(みずのと・う)ですが、「癸」という文字には“恵みの水が草木をいきいきとよみがえらせる”と言う意味があり、「卯」の文字には“ウサギのように跳ねる・飛躍する”と、意味があります。「癸」と「卯」の組み合わせから、“勢いよく成長し飛躍するような年になる”と伝えられています。2023年も、まだまだwithコロナの暮らしは続きそうですが、干支の意味に込められているように“飛躍する”の心持ちで、活気を取り戻す年であることを祈ります。 2023年スキンケア・カレンダー(ベーシック編) 毎年恒例のスキンケア・カレンダーですが、今年のスキンケアカレンダーは、季節に応じたベーシックなスキンケア提案に加えて、肌状態に影響を与える要因別対策を紹介いたします。季節に応じて健やかな状態を維持するためのスキンケアを、このカレンダーをもとに取り組んでみましょう。地域によってタイミングが異なるので、お住まいの地域に応じて、強化すべきスキンケアのタイミングを調整してください。   冬と夏保湿強化とエイジングケアの美容液を選び、組み合わせて使用しましょう。また、目もとなどのパーツケアも同じタイミングで強化することをオススメします。 日焼け止め一年を通じてスキンケアに取り組むのはもちろん2〜8月は強化期間として、塗布量を普段より多めにすること。また、日中に塗り足すことも意識しましょう。首筋まで含むデコルテへの塗布も忘れずに。 毛穴ケア・ニキビケア梅雨時から夏にかけて正しいクレンジング・洗顔(優しく洗い上げる)の意識を高めましょう。起床時の洗顔もルーチンなものとしましょう。 2023年スキンケア・カレンダー(肌に影響を与える要因別スキンケア) 肌状態は様々な外的・内的要因で変化します。肌への影響を与える要因に応じたスキンケアの選択、追加、自分に合ったスキンケアの工夫が大切です。 <外的要因>・気温気温の上下。いわゆる寒暖差ストレスが肌ストレスとなります。季節よりも一日の寒暖差や外気・室温との寒暖差が肌にストレスを与え、代謝不良などを引き起こすことにつながります。寒暖差を感じたら、保湿でしっかり肌への潤い補給を!特に、夏場の冷房環境は室内だけでなく、電車や車の移動時に「冷え」を感じる場合は要注意!サッと羽織れるカーディガンなどを常に持ち歩くなど、冷房対策が大切です。 ・温度乾燥は肌の大敵です。冬は大気の乾燥に加え、室内も暖房により乾燥し、肌にとっては乾燥警報発令の季節です。冬に加えて乾燥を意識したいのは夏で、外気は乾燥状態ではないのですが、冷房環境下の室内の乾燥状態は冬に匹敵します。冬と夏は乾燥対策を強化し、乾燥環境から肌を守ることに心がけましょう!冬の暖房環境下での室内は加湿器の使用、夏は加湿機能付きエアコンの使用を検討されても良いかもしれません。 ・大気中の異物(大気汚染、花粉、黄砂PM2.5、ハウスダストなど)早い人は2月後半から花粉症に悩まされる季節に突入します。またほぼ同時期に黄砂とPM2.5の飛来時期が重なるので厄介です。気象庁や環境省が飛来状況などを伝えてくれるので、この時期はマスクをはじめ、コートについた花粉などの払い落とし、洗顔を意識しましょう。季節を問わず、ハウスダストによる花粉症に悩まされる方も同様。スキンケアでこれらストレスから肌を守るためには、肌の最後のバリアと言われる皮脂膜を保ち(クレンジング・洗顔で強く洗い過ぎない)、クリーム・ジェルでの仕上げステップの強化 が肌のバリア機能を補ってくれます。 <内的要因>・加齢歳を重ねるにつれて、肌代謝(ターンオーバー)が長くなりがち。肌の弾力や柔軟性にかかわるコラーゲンやエラスチン、肌自らの保湿能力にかかわるNMF(天然保湿因子)の生成能力も衰えていきます。 NMF(天然保湿因子)の生成能力の衰えには、潤い強化とこれら成分を外から化粧品で補うことができます。 ・ホルモンバランス女性ならではの月経。美肌ホルモンとも呼ばれるエストロゲン分泌時は良いのですが、排卵後から次の月経までのプロゲステロン(黄体ホルモン)分泌時は、皮脂の分泌量も増えやすくニキビや吹き出物に注意です。紫外線からの防御機能も働きメラニン生成量が増え、くすみ・シミができやすい時期でもあります。洗顔で余分な皮脂を取り除き、UVケアの強化を! ・薬の副作用病気や症状を治す薬には副作用が伴い、肌不調を誘発することもあります。肌自体の不調に対して薬を処方された場合には、お医者様の指示に従う他ありませんが、その他の薬の服用で肌不調が起きた場合には、肌が敏感肌に大きく傾いている可能性があります。肌刺激の少ない敏感肌用の化粧品を一時的に使用してみるなど、慎重なスキンケアの意識をしましょう。 ・ライフスタイル一言で言えば生活のリズムを崩さず、暴飲暴食を避け、しっかり睡眠、適度な運動、健康を維持しましょうということになります。健康であってこその美容ですので、強い意志を持って健康的な生活リズムで過ごしましょう。 「2023年のスキンケアカレンダー」いかがでしたでしょうか?季節によって肌状況に影響を与える要因や、対策が分かったことで、2023年は自分のスキンケアに対する心持ちも変わるかと思います。さて次回のテーマは“冬の終わり、春目前のスキンケア”をお伝えします。

2022年を振り返りながら、 肌の状態も見つめ直す

2022年を振り返りながら、 肌の状態も見つめ直す

街ではイルミネーションが輝き、日本各地では雪が降り始め、本格的に寒くなってきた12月。師走です。「師走」とは、僧侶が仏事で走り回る多忙な時期との語源が平安時代より言い伝えられているのですが、正しい語源は不明なのだそう。また12月の中旬には1年の中で最も昼が短く夜が長い22日(木)、冬至があります。その日を境にどんどんと昼が長くなっていので、着実に「春=明るい季節への移行も進んでいく」ターニングポイントともなります。厳しい寒さの冬至ではなく暖かい春を迎えるための冬至と、ポジティブに捉えるのはいかがでしょうか?12月は忘年会・クリスマスなどで飲食の機会も増える時期。コロナの感染状況も再び拡大傾向であるので油断は禁物です。2023年は引き続きコロナと付き合い続けながら、気持ちをまた新たにスタートを切りましょう! 2022年世界のニュースを振り返る 2月・将棋 藤井聡太10代初の五冠達成・ロシア、ウクライナ侵攻・北京五輪開催・新型コロナ第6波へ突入 4月・知床沖で観光船沈没・プロ野球 ロッテ佐々木朗希 完全試合 7月・安倍元首相銃撃死去・フィギュアスケート羽生結弦 引退、プロ転向・新型コロナ第7波に突入 9月・エリザベス英女王死去 10月・中国習近平国家主席3期目へ 11月・新型コロナ第8波入りか?・サッカーW杯、グループリーグにて日本が強豪ドイツに勝利 12月・新型コロナ第8波入りか?・サッカーW杯、グループリーグにて日本が強豪スペインに勝利、アジア初の2大会連続16強 世界を揺るがせた様々なニュースが今年もありましたが、その中でも北京五輪やサッカーW杯など、スポーツ界のアスリートたちの活躍から元気をもらった人も多いかと。2022年のニュースを振り返りながら、その時の自分に思いを馳せてこの1年の整理をしてみてはいかがでしょうか?残り少ない2022年。どのような追加ニュースが飛び込んでくるのか、2023年に向けて前向きになれるような明るいニュースを期待したいところですね。 ジブン肌を知ろう! 皆さんの肌状態はいかがでしたでしょうか? 自分の肌状態を見極め、この一年間にどのような変化があったのか。下記をチェック! ● 年間を通して良い状態だった● 肌荒れした時期があった● ニキビ・吹き出物に悩まされたときがあった● シミができた、増えた● 小ジワが気になり始めた、増えた気がする● 肌の弾力、柔らかさが低下した気がする 「年間を通して良い状態だった」人は2023年も今のスキンケアを習慣として続けましょう。何個も当てはまってしまった人は、ジブン肌をしっかり見つめ直し、肌に合うスキンケアを探求しましょう。 肌質・肌タイプの基本普通肌と脂性肌、乾燥肌、混合肌、4つの肌質分類が良く知られています。   ①普通肌(ノーマル)皮脂が少なめで水分が多い。キメが細かくてツヤがあり、角質代謝も健やかです。バリア機能が正常に働いていて肌トラブルになりにくい、健康な肌状態のことを指します。ですが油断は大敵です。冬は乾燥肌へ、夏は脂性肌に傾きやすいので季節に応じたスキンケアが求められます。 ②脂性肌(オイリー)水分に比べて皮脂が多く、毛穴が目立ちやすい。ニキビや吹き出物ができやすい肌状態になってしまっているので、メイクや皮脂汚れを毛穴の奥からしっかり洗い流す、丁寧なクレンジングや洗顔を心がける必要があります。油分の多い食事を控えるなど食生活の見直しも必要です。 ③乾燥肌(ドライ)皮脂・水分ともに少なく、カサついて荒れやすい肌質のこと。さらにはバリア機能も十分に保たれていないので、肌トラブルを起こしやすい肌状態です。保湿仕上げの製品だけでなく、保湿や保水機能のあるスキンケア製品全般を日常のスキンケアステップに取り入れましょう。 ④混合肌(ドライ&オイリー コンビネーション)顔の部位で皮脂が多いところと水分が少ないところがあり、肌状態が異なるタイプ。顔の中心が脂性肌に、外側が乾燥肌に傾いているケースが多いので、クレンジングや洗顔を丁寧に。さらに、保湿・保水機能を併せ持つ化粧水をたっぷり使い、肌の水分量の改善に努力しましょう。 肌質はゆらぎ、傾き、混ざります。なので現在の自分の肌質を見極める習慣を!季節の変化や生活のリズムの乱れ、様々な環境変化で肌質はゆらぎ、傾きます。肌の変化をしっかり掴んで、お手入れを肌状況に合わせることで、真の素肌力を高め、キープできます。 「2022年を振り返りながら、肌の状態も見つめ直す」いかがでしたでしょうか?1年の締めくくりに自分の肌状況を見極めることで、2023年は今よりもっと良い肌状況になるかもしれません。新たな年も皆様にとって良い年・良い肌になりますように。 さて次回のテーマは、毎年恒例の“スキンケアカレンダー”をお伝えします。

2022年を振り返りながら、 肌の状態も見つめ直す

街ではイルミネーションが輝き、日本各地では雪が降り始め、本格的に寒くなってきた12月。師走です。「師走」とは、僧侶が仏事で走り回る多忙な時期との語源が平安時代より言い伝えられているのですが、正しい語源は不明なのだそう。また12月の中旬には1年の中で最も昼が短く夜が長い22日(木)、冬至があります。その日を境にどんどんと昼が長くなっていので、着実に「春=明るい季節への移行も進んでいく」ターニングポイントともなります。厳しい寒さの冬至ではなく暖かい春を迎えるための冬至と、ポジティブに捉えるのはいかがでしょうか?12月は忘年会・クリスマスなどで飲食の機会も増える時期。コロナの感染状況も再び拡大傾向であるので油断は禁物です。2023年は引き続きコロナと付き合い続けながら、気持ちをまた新たにスタートを切りましょう! 2022年世界のニュースを振り返る 2月・将棋 藤井聡太10代初の五冠達成・ロシア、ウクライナ侵攻・北京五輪開催・新型コロナ第6波へ突入 4月・知床沖で観光船沈没・プロ野球 ロッテ佐々木朗希 完全試合 7月・安倍元首相銃撃死去・フィギュアスケート羽生結弦 引退、プロ転向・新型コロナ第7波に突入 9月・エリザベス英女王死去 10月・中国習近平国家主席3期目へ 11月・新型コロナ第8波入りか?・サッカーW杯、グループリーグにて日本が強豪ドイツに勝利 12月・新型コロナ第8波入りか?・サッカーW杯、グループリーグにて日本が強豪スペインに勝利、アジア初の2大会連続16強 世界を揺るがせた様々なニュースが今年もありましたが、その中でも北京五輪やサッカーW杯など、スポーツ界のアスリートたちの活躍から元気をもらった人も多いかと。2022年のニュースを振り返りながら、その時の自分に思いを馳せてこの1年の整理をしてみてはいかがでしょうか?残り少ない2022年。どのような追加ニュースが飛び込んでくるのか、2023年に向けて前向きになれるような明るいニュースを期待したいところですね。 ジブン肌を知ろう! 皆さんの肌状態はいかがでしたでしょうか? 自分の肌状態を見極め、この一年間にどのような変化があったのか。下記をチェック! ● 年間を通して良い状態だった● 肌荒れした時期があった● ニキビ・吹き出物に悩まされたときがあった● シミができた、増えた● 小ジワが気になり始めた、増えた気がする● 肌の弾力、柔らかさが低下した気がする 「年間を通して良い状態だった」人は2023年も今のスキンケアを習慣として続けましょう。何個も当てはまってしまった人は、ジブン肌をしっかり見つめ直し、肌に合うスキンケアを探求しましょう。 肌質・肌タイプの基本普通肌と脂性肌、乾燥肌、混合肌、4つの肌質分類が良く知られています。   ①普通肌(ノーマル)皮脂が少なめで水分が多い。キメが細かくてツヤがあり、角質代謝も健やかです。バリア機能が正常に働いていて肌トラブルになりにくい、健康な肌状態のことを指します。ですが油断は大敵です。冬は乾燥肌へ、夏は脂性肌に傾きやすいので季節に応じたスキンケアが求められます。 ②脂性肌(オイリー)水分に比べて皮脂が多く、毛穴が目立ちやすい。ニキビや吹き出物ができやすい肌状態になってしまっているので、メイクや皮脂汚れを毛穴の奥からしっかり洗い流す、丁寧なクレンジングや洗顔を心がける必要があります。油分の多い食事を控えるなど食生活の見直しも必要です。 ③乾燥肌(ドライ)皮脂・水分ともに少なく、カサついて荒れやすい肌質のこと。さらにはバリア機能も十分に保たれていないので、肌トラブルを起こしやすい肌状態です。保湿仕上げの製品だけでなく、保湿や保水機能のあるスキンケア製品全般を日常のスキンケアステップに取り入れましょう。 ④混合肌(ドライ&オイリー コンビネーション)顔の部位で皮脂が多いところと水分が少ないところがあり、肌状態が異なるタイプ。顔の中心が脂性肌に、外側が乾燥肌に傾いているケースが多いので、クレンジングや洗顔を丁寧に。さらに、保湿・保水機能を併せ持つ化粧水をたっぷり使い、肌の水分量の改善に努力しましょう。 肌質はゆらぎ、傾き、混ざります。なので現在の自分の肌質を見極める習慣を!季節の変化や生活のリズムの乱れ、様々な環境変化で肌質はゆらぎ、傾きます。肌の変化をしっかり掴んで、お手入れを肌状況に合わせることで、真の素肌力を高め、キープできます。 「2022年を振り返りながら、肌の状態も見つめ直す」いかがでしたでしょうか?1年の締めくくりに自分の肌状況を見極めることで、2023年は今よりもっと良い肌状況になるかもしれません。新たな年も皆様にとって良い年・良い肌になりますように。 さて次回のテーマは、毎年恒例の“スキンケアカレンダー”をお伝えします。

冬の大敵「乾燥」に備える

冬の大敵「乾燥」に備える

山々の木々も華やかになり落ち葉も舞って、秋も一層深まってきました。紅葉狩りや果物・味覚狩りと、何をするにも楽しい季節の到来です。いつも以上に楽しみが増える反面、地域によっては初霜や初雪などを観測し、大気の乾燥も進みはじめます。そこで乾燥を意識しつつ、エイジングケアをはじめてみませんか? 冬へ一直線!11月の気候~11月は気温・湿度ともに降下し続け、エイジングの大敵「乾燥」の冬へ突き進みます~   夏から秋へのスキンケアを経て、皆さんの肌状態はいかがでしょう?肌荒れやくすみ、ゴワつき、吹き出物、かさつきなど、現時点で気になる点がある方は、乾燥に対する抵抗力が弱っているかもしれません。 昨年2021年の東京の気象データによれば、11月の平均気温は前月と比べるとマイナス4.7℃の13.7℃、平均湿度は約10%減の65%。さらに11月の最終週では気温は一桁台となり、湿度は30%前後を記録。真冬並みの気候となり、とても寒い11月となりました。こちらのデータを参考にすると首都圏は11月後半からは初冬に突入するようです。 地域に応じて「乾燥の冬」対するスキンケアへの移行のタイミングも異なり、乾燥、肌の水分量の低下は加齢とともに進みます。乾燥から肌のエイジングが進行するとも言えるので、乾燥への対応がエイジングケアの基本となります。 シワのメカニズム シワの要因(1)表皮とシワ角質層の水分量と表皮水分蒸散量が、シワと密接に関連することが報告されています。角質層内の水分量は表皮の乾燥やヒアルロン酸量が主な因子で、ヒアルロン酸については性別を問わず加齢により減少することがわかっています。また水分蒸散を防ぐ皮膚のバリア機能も、それを構成するタンパク質が加齢や紫外線により減少してしまいます。なので表皮のシワの原因は、「大気の乾燥」「紫外線」「加齢」ということになります。その他にも、肌荒れや吹き出物などによる肌トラブルに起因して、皮膚が硬化してシワが生まれてしまうこともあります。 (2)真皮のシワ注目したいのは「光老化」です。紫外線に加えて、太陽光に含まれる近赤外線は真皮にまで届いてしまい、シワにとどまらず、たるみの要因となることが報告されています。生理的な要因である「加齢」には、美容にかかわるライフスタイルの工夫が求められ、スキンケアの観点では角質層内の水分、化粧品で保ち補うことが有用であることがわかります。紫外線を含む「光老化」に対しても、季節を問わずサンスクリーンを通年利用することの大切さがわかります。   一般化粧品によるシワ改善「シワ」に対する改善や予防は、薬機法での化粧品の効果効能では認められておらず、広告表現などでも「シワ」という単語すら使用することはNGとされています。化粧品については、2週間の製品塗布による保湿効果を評価するヒト試験で有効性を評価し、その効果の訴求として「乾燥による小ジワを目立たなくする」との表現にとどまります。 医薬部外品によるシワ改善医薬部外品においては、2か月以上のヒト試験にて抗シワ有効成分配合製剤との比較評価を行い、その試験結果をもとに抗シワ有効成分について厚生労働省の認可を受けることが必要とされています。現時点では下記の3成分が承認成分として確認されています。 (1)三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウム(2)レチノール(3)ニコチン酸アミドW 今後も新たな抗シワ有効成分の試験結果に基づいて、医薬部外品申請が行われていくことと思われます。化粧品・医薬部外品によるシワ改善の他にも、美容医療分野でのヒアルロン酸注入がありますが、体内に吸収されるまでに6~12か月程かかるので、継続的な治療が必要となります。 さて『冬の大敵「乾燥」に備えるエイジングケア』いかがでしたでしょうか?冬本番が来る前に肌のお手入れをしておくことで、今までの冬のお悩みと決別できるかもしれません。次回のテーマは、“2022年を振り返る”についてお伝えします。

冬の大敵「乾燥」に備える

山々の木々も華やかになり落ち葉も舞って、秋も一層深まってきました。紅葉狩りや果物・味覚狩りと、何をするにも楽しい季節の到来です。いつも以上に楽しみが増える反面、地域によっては初霜や初雪などを観測し、大気の乾燥も進みはじめます。そこで乾燥を意識しつつ、エイジングケアをはじめてみませんか? 冬へ一直線!11月の気候~11月は気温・湿度ともに降下し続け、エイジングの大敵「乾燥」の冬へ突き進みます~   夏から秋へのスキンケアを経て、皆さんの肌状態はいかがでしょう?肌荒れやくすみ、ゴワつき、吹き出物、かさつきなど、現時点で気になる点がある方は、乾燥に対する抵抗力が弱っているかもしれません。 昨年2021年の東京の気象データによれば、11月の平均気温は前月と比べるとマイナス4.7℃の13.7℃、平均湿度は約10%減の65%。さらに11月の最終週では気温は一桁台となり、湿度は30%前後を記録。真冬並みの気候となり、とても寒い11月となりました。こちらのデータを参考にすると首都圏は11月後半からは初冬に突入するようです。 地域に応じて「乾燥の冬」対するスキンケアへの移行のタイミングも異なり、乾燥、肌の水分量の低下は加齢とともに進みます。乾燥から肌のエイジングが進行するとも言えるので、乾燥への対応がエイジングケアの基本となります。 シワのメカニズム シワの要因(1)表皮とシワ角質層の水分量と表皮水分蒸散量が、シワと密接に関連することが報告されています。角質層内の水分量は表皮の乾燥やヒアルロン酸量が主な因子で、ヒアルロン酸については性別を問わず加齢により減少することがわかっています。また水分蒸散を防ぐ皮膚のバリア機能も、それを構成するタンパク質が加齢や紫外線により減少してしまいます。なので表皮のシワの原因は、「大気の乾燥」「紫外線」「加齢」ということになります。その他にも、肌荒れや吹き出物などによる肌トラブルに起因して、皮膚が硬化してシワが生まれてしまうこともあります。 (2)真皮のシワ注目したいのは「光老化」です。紫外線に加えて、太陽光に含まれる近赤外線は真皮にまで届いてしまい、シワにとどまらず、たるみの要因となることが報告されています。生理的な要因である「加齢」には、美容にかかわるライフスタイルの工夫が求められ、スキンケアの観点では角質層内の水分、化粧品で保ち補うことが有用であることがわかります。紫外線を含む「光老化」に対しても、季節を問わずサンスクリーンを通年利用することの大切さがわかります。   一般化粧品によるシワ改善「シワ」に対する改善や予防は、薬機法での化粧品の効果効能では認められておらず、広告表現などでも「シワ」という単語すら使用することはNGとされています。化粧品については、2週間の製品塗布による保湿効果を評価するヒト試験で有効性を評価し、その効果の訴求として「乾燥による小ジワを目立たなくする」との表現にとどまります。 医薬部外品によるシワ改善医薬部外品においては、2か月以上のヒト試験にて抗シワ有効成分配合製剤との比較評価を行い、その試験結果をもとに抗シワ有効成分について厚生労働省の認可を受けることが必要とされています。現時点では下記の3成分が承認成分として確認されています。 (1)三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウム(2)レチノール(3)ニコチン酸アミドW 今後も新たな抗シワ有効成分の試験結果に基づいて、医薬部外品申請が行われていくことと思われます。化粧品・医薬部外品によるシワ改善の他にも、美容医療分野でのヒアルロン酸注入がありますが、体内に吸収されるまでに6~12か月程かかるので、継続的な治療が必要となります。 さて『冬の大敵「乾燥」に備えるエイジングケア』いかがでしたでしょうか?冬本番が来る前に肌のお手入れをしておくことで、今までの冬のお悩みと決別できるかもしれません。次回のテーマは、“2022年を振り返る”についてお伝えします。