アクシージア ビューティー・アドバイス

2021年の締めくくりに、お肌状態の振り返り

2021年の締めくくりに、お肌状態の振り返り

1年の締めくくりの12月。年間を通じてwithコロナの生活を送ることとなった2021年でした。大晦日31日に向けて、22日には1年で最も日が短い冬至、25日のクリスマス、そして仕事納めへと気忙しい日々が続きます。一旦落ち着きを見せている日本のコロナ感染状況が年末年始にかけても第6波を迎えることなく低水準で続くことを祈りつつ、2021年をしっかりと締めくくりたいものです。 今回は1年間のお肌状態を振り返りたいと思います。 冬突入の12月、スキンケア・キーワードは「乾燥」そして「新陳代謝の低下」 12月ならではのお肌の環境を理解し、乾燥と代謝低下対策としてのスキンケアが求められる時期です。 外的乾燥環境12月は、1月~2月の乾燥のピークに向けて、湿度は低下し続け、室内でも暖房による乾燥に拍車がかかり、屋外、室内ともに外的な乾燥環境はピークへ向かい続けます。 内的乾燥環境お肌自体の水分蒸散量は増加し続け、お肌から水分が失われるだけでなく、お肌の水分の蒸散を防ぐバリア機能を発揮する皮脂量も冬の間は減少し続けるので、お肌の内側からも乾燥が進みます。 新陳代謝の低下ヒトも植物や動物と同じで、冬は蓄えの季節。細胞は代謝による生まれ変わりよりも休息を選び、新陳代謝が低下しがちとなります。また、寒さにより血流も低下しがちで、血液の流れでカラダの隅々まで栄養を届けることも衰えがちとなります。 お肌はなぜ乾燥するのか? 乾燥の季節の本番に突入した12月だからこそ理解しておきたいドライスキン(乾燥肌)についてお伝えしたいと思います。乾燥肌の要因は一つではありません。外的要因、内的要因が複雑にからみあってお肌は乾燥し、さまざまなお肌トラブルの出発点になります。 1)外的要因大気自体の乾燥、室内の乾燥、紫外線、過度な洗浄などがあげられます。12月は大気も年間で最も乾燥するだけでなく、室内も暖房により乾燥に拍車がかかります。季節的には日照時間は短いので太陽光照射量は低めとはいえ、紫外線は降り注いでいるので紫外線によるお肌の乾燥も生じます。さらに、過剰なクレンジング・洗顔は皮脂までも洗い流してしまうので、水分の蒸散を防ぐバリア機能を発揮してくれる皮脂能力を低下させることに繋がります。 2) 内的要因加齢および炎症にともなうものが代表例となります。加齢によるものは、加齢とともに角質水分量が低下し、また、天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸の生成量も低下します。つまり、これら内的要因により内側からの乾燥が生じることとなります。四肢は加齢によるお肌の乾燥が進みがちで、これは老人性乾皮症と呼ばれます。顔についても同様の状態は起きていると考えて差し支えありません。お肌が炎症を起こしている場合には、炎症箇所では角質水分量とアミノ酸量が低下しており、加齢の場合と同様にお肌の乾燥が生じることとなります。 ドライスキン(乾燥肌)対策として、保湿化粧品の力のみならず、次のようなライフタイルの実践がオススメです。◆ 過度なクレンジング・洗顔を避け、優しく洗いあげる◆ 手の届かない背中などには入浴剤がオススメ◆ 余計な刺激をお肌に与えない◆ 室内では、暖房をつける際には加湿器を使用する◆ 屋外でも室内でも万全な寒さ対策をし、血行不良による代謝の低下を防ぐ 2021年、お肌状態の振り返り   今現在のあなたのお肌の状態はいかがですか?一年を過ごしたお肌の疲れが、いろいろな症状となって現われていませんか? 年齢を問わず、お肌の大敵である「乾燥」によるお肌の不調、年齢によるお肌のゆらぎ、新陳代謝の低下(=ターンオーバーの乱れ)によるお肌のトラブル、それらの原因が複雑に絡み合いながら現われる時期です。くすみが気になるあなたは、夏の紫外線疲れかもしれません、潤いをしっかり与え、健やかなターンオーバー促すスキンケアを意識しましょう。乾燥、肌荒れが気になるあなたは、優しいクレンジング・洗顔に心がけましょう! 1年間のお肌状態の振り返りについてお届けしました。次回は、“2022年のスキンケアカレンダー”についてお伝えしたいと思います。

2021年の締めくくりに、お肌状態の振り返り

1年の締めくくりの12月。年間を通じてwithコロナの生活を送ることとなった2021年でした。大晦日31日に向けて、22日には1年で最も日が短い冬至、25日のクリスマス、そして仕事納めへと気忙しい日々が続きます。一旦落ち着きを見せている日本のコロナ感染状況が年末年始にかけても第6波を迎えることなく低水準で続くことを祈りつつ、2021年をしっかりと締めくくりたいものです。 今回は1年間のお肌状態を振り返りたいと思います。 冬突入の12月、スキンケア・キーワードは「乾燥」そして「新陳代謝の低下」 12月ならではのお肌の環境を理解し、乾燥と代謝低下対策としてのスキンケアが求められる時期です。 外的乾燥環境12月は、1月~2月の乾燥のピークに向けて、湿度は低下し続け、室内でも暖房による乾燥に拍車がかかり、屋外、室内ともに外的な乾燥環境はピークへ向かい続けます。 内的乾燥環境お肌自体の水分蒸散量は増加し続け、お肌から水分が失われるだけでなく、お肌の水分の蒸散を防ぐバリア機能を発揮する皮脂量も冬の間は減少し続けるので、お肌の内側からも乾燥が進みます。 新陳代謝の低下ヒトも植物や動物と同じで、冬は蓄えの季節。細胞は代謝による生まれ変わりよりも休息を選び、新陳代謝が低下しがちとなります。また、寒さにより血流も低下しがちで、血液の流れでカラダの隅々まで栄養を届けることも衰えがちとなります。 お肌はなぜ乾燥するのか? 乾燥の季節の本番に突入した12月だからこそ理解しておきたいドライスキン(乾燥肌)についてお伝えしたいと思います。乾燥肌の要因は一つではありません。外的要因、内的要因が複雑にからみあってお肌は乾燥し、さまざまなお肌トラブルの出発点になります。 1)外的要因大気自体の乾燥、室内の乾燥、紫外線、過度な洗浄などがあげられます。12月は大気も年間で最も乾燥するだけでなく、室内も暖房により乾燥に拍車がかかります。季節的には日照時間は短いので太陽光照射量は低めとはいえ、紫外線は降り注いでいるので紫外線によるお肌の乾燥も生じます。さらに、過剰なクレンジング・洗顔は皮脂までも洗い流してしまうので、水分の蒸散を防ぐバリア機能を発揮してくれる皮脂能力を低下させることに繋がります。 2) 内的要因加齢および炎症にともなうものが代表例となります。加齢によるものは、加齢とともに角質水分量が低下し、また、天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸の生成量も低下します。つまり、これら内的要因により内側からの乾燥が生じることとなります。四肢は加齢によるお肌の乾燥が進みがちで、これは老人性乾皮症と呼ばれます。顔についても同様の状態は起きていると考えて差し支えありません。お肌が炎症を起こしている場合には、炎症箇所では角質水分量とアミノ酸量が低下しており、加齢の場合と同様にお肌の乾燥が生じることとなります。 ドライスキン(乾燥肌)対策として、保湿化粧品の力のみならず、次のようなライフタイルの実践がオススメです。◆ 過度なクレンジング・洗顔を避け、優しく洗いあげる◆ 手の届かない背中などには入浴剤がオススメ◆ 余計な刺激をお肌に与えない◆ 室内では、暖房をつける際には加湿器を使用する◆ 屋外でも室内でも万全な寒さ対策をし、血行不良による代謝の低下を防ぐ 2021年、お肌状態の振り返り   今現在のあなたのお肌の状態はいかがですか?一年を過ごしたお肌の疲れが、いろいろな症状となって現われていませんか? 年齢を問わず、お肌の大敵である「乾燥」によるお肌の不調、年齢によるお肌のゆらぎ、新陳代謝の低下(=ターンオーバーの乱れ)によるお肌のトラブル、それらの原因が複雑に絡み合いながら現われる時期です。くすみが気になるあなたは、夏の紫外線疲れかもしれません、潤いをしっかり与え、健やかなターンオーバー促すスキンケアを意識しましょう。乾燥、肌荒れが気になるあなたは、優しいクレンジング・洗顔に心がけましょう! 1年間のお肌状態の振り返りについてお届けしました。次回は、“2022年のスキンケアカレンダー”についてお伝えしたいと思います。

冬目前のスキンケア!

冬目前のスキンケア!

11月、旧暦では「霜月(シモツキ)」と呼ばれ、11月7日は「立冬」、文字通り霜が降りる季節を迎え冬目前となります。また、イベント月でもあり、11月15日は七五三、11月18日はボジョレー・ヌーボー解禁日です。ちなみに、ボジョレー・ヌーボーはフランスより日本に事前に空輸され、日本が世界で最も早くボジョレー・ヌーボーを楽しめるということで世界でも類を見ないイベントと化しています。ボジョレー・ヌーボー出荷量の4分の1が日本向けだそうです。 新型コロナウイルス感染状況も落ち着きをみせ、飲食店のお酒提供や時短営業などの自粛要請も徐々に解除され、コロナ前の日常に緩やかに戻りつつある印象です。第6波に襲われることのないよう、感染防止対策を続けながら、11月のイベントを楽しみたいものです。 今回は11月の美容ライフのヒントをお届けします。 紅葉前線から見る11月のお肌の環境   昨年の東京では、11月28日に紅葉が色付き始めました。直前に暖かい日が続き、紅葉が若干遅れました。紅葉の時期は、気象・気候に大きく左右されます。気温が低いと色付く時期は早まり、逆に気温が高いと時期は遅れます。気温が低くなり継続し、色付きが始まるタイミングが、まさに「冬」の始まりでもあるので、皆さんのお住いの地域での色付き始めに注目してください。それぞれの地域での自然が唱える冬の始まりを認識し、スキンケアを冬仕様へシフトしましょう。 冬仕様のスキンケア、キーワードは「保湿強化」 気温低下とともに大気も乾燥、お肌自体の水分蒸発量も上昇し続ける11月。紅葉が始まる前から「保湿強化」に取り組み、冬仕様のスキンケアを開始してください。 1.お肌への潤い補給美肌の源ともいえるコラーゲン生成にも水分は不可欠な原料。水分補給力に着目した化粧品選びが大切です。 2.角質層内のNMF(天然保湿因子)を保つお肌の生まれ変わり(ターンオーバー) の過程で、カラダの中で作られるNMF(ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター)が大気の水分を吸湿し、カラダの中で保つ役割を任っています。乾燥の季節の始まりには、化粧品による水分補給がNMFにしっかり水分を吸湿させることに役立ちます。 3.皮脂膜の機能低下を補う表皮の最も外側にある皮脂膜は分泌された皮脂がクリーム状になったもの。角質層内の水分の蒸発を防ぎ、外からの様々なストレスからお肌を守ります。この季節、皮脂分泌は減り続けるので、皮脂膜の機能低下を補う保湿クリームが欠かせません。 ポリフェノールの期待効果 11月18日(木)ボジョレー・ヌーボー解禁日にちなみ、赤ワインに多く含まれる「ポリフェノール」についてお伝えします。   ポリフェノールは、古くから食品や化粧品に香料や色素として使用されてきました。ここ数十年で、ポリフェノール類の抗酸化作用についての研究報告が発表されるに至り、「ポリフェノール=抗酸化=老化防止」との概念が定着してきています。他にもがん予防作用、動脈硬化抑制作用など、その作用についての研究報告も多くみられます。 赤ワインの他、コーヒーにもポリフェノールが豊富に含まれており、日本食品標準成分表によれば1杯当たりのポリフェノール量ではコーヒーの方が赤ワインより多いとの報告がされています。ポリフェノールを含む成分が配合された化粧品の使用と、赤ワインやコーヒーをたしなむ習慣は美容にとってもオススメということになります。ただし、赤ワインにしろ、コーヒーにしろ、飲み過ぎは別の弊害を引き起こす可能性もあるので、節度をもって楽しみましょう! 11月の美容ライフへのヒントをお伝えしました。次回テーマは“ご褒美ケアで締めくくる”です。

冬目前のスキンケア!

11月、旧暦では「霜月(シモツキ)」と呼ばれ、11月7日は「立冬」、文字通り霜が降りる季節を迎え冬目前となります。また、イベント月でもあり、11月15日は七五三、11月18日はボジョレー・ヌーボー解禁日です。ちなみに、ボジョレー・ヌーボーはフランスより日本に事前に空輸され、日本が世界で最も早くボジョレー・ヌーボーを楽しめるということで世界でも類を見ないイベントと化しています。ボジョレー・ヌーボー出荷量の4分の1が日本向けだそうです。 新型コロナウイルス感染状況も落ち着きをみせ、飲食店のお酒提供や時短営業などの自粛要請も徐々に解除され、コロナ前の日常に緩やかに戻りつつある印象です。第6波に襲われることのないよう、感染防止対策を続けながら、11月のイベントを楽しみたいものです。 今回は11月の美容ライフのヒントをお届けします。 紅葉前線から見る11月のお肌の環境   昨年の東京では、11月28日に紅葉が色付き始めました。直前に暖かい日が続き、紅葉が若干遅れました。紅葉の時期は、気象・気候に大きく左右されます。気温が低いと色付く時期は早まり、逆に気温が高いと時期は遅れます。気温が低くなり継続し、色付きが始まるタイミングが、まさに「冬」の始まりでもあるので、皆さんのお住いの地域での色付き始めに注目してください。それぞれの地域での自然が唱える冬の始まりを認識し、スキンケアを冬仕様へシフトしましょう。 冬仕様のスキンケア、キーワードは「保湿強化」 気温低下とともに大気も乾燥、お肌自体の水分蒸発量も上昇し続ける11月。紅葉が始まる前から「保湿強化」に取り組み、冬仕様のスキンケアを開始してください。 1.お肌への潤い補給美肌の源ともいえるコラーゲン生成にも水分は不可欠な原料。水分補給力に着目した化粧品選びが大切です。 2.角質層内のNMF(天然保湿因子)を保つお肌の生まれ変わり(ターンオーバー) の過程で、カラダの中で作られるNMF(ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター)が大気の水分を吸湿し、カラダの中で保つ役割を任っています。乾燥の季節の始まりには、化粧品による水分補給がNMFにしっかり水分を吸湿させることに役立ちます。 3.皮脂膜の機能低下を補う表皮の最も外側にある皮脂膜は分泌された皮脂がクリーム状になったもの。角質層内の水分の蒸発を防ぎ、外からの様々なストレスからお肌を守ります。この季節、皮脂分泌は減り続けるので、皮脂膜の機能低下を補う保湿クリームが欠かせません。 ポリフェノールの期待効果 11月18日(木)ボジョレー・ヌーボー解禁日にちなみ、赤ワインに多く含まれる「ポリフェノール」についてお伝えします。   ポリフェノールは、古くから食品や化粧品に香料や色素として使用されてきました。ここ数十年で、ポリフェノール類の抗酸化作用についての研究報告が発表されるに至り、「ポリフェノール=抗酸化=老化防止」との概念が定着してきています。他にもがん予防作用、動脈硬化抑制作用など、その作用についての研究報告も多くみられます。 赤ワインの他、コーヒーにもポリフェノールが豊富に含まれており、日本食品標準成分表によれば1杯当たりのポリフェノール量ではコーヒーの方が赤ワインより多いとの報告がされています。ポリフェノールを含む成分が配合された化粧品の使用と、赤ワインやコーヒーをたしなむ習慣は美容にとってもオススメということになります。ただし、赤ワインにしろ、コーヒーにしろ、飲み過ぎは別の弊害を引き起こす可能性もあるので、節度をもって楽しみましょう! 11月の美容ライフへのヒントをお伝えしました。次回テーマは“ご褒美ケアで締めくくる”です。

秋本番、肌にも栄養を!10月の美容ライフ

秋本番、肌にも栄養を!10月の美容ライフ

長期にわたる緊急事態宣言が解除されて10月を迎えました。コロナ前の日常に完全に戻ることは難しそうですが、新たな日常の始まりであると思います。気を緩めることなく日々を過ごしていきましょう。10月、実りの秋本番です。冬を迎える前にしっかりとお肌にも栄養を与えてあげる時期と捉えることができます。 今回は10月の美容ライフのヒントをお届けします。 10月のお肌の状態 水分蒸散量、皮脂分泌量が交差するターニングポイント   10月、お肌からの水分蒸散量が上昇し続け、お肌にとって最後の砦とも言える皮脂分泌量も減少し続け、図のように、やがてこの2つがグラフ上で交差し、乾燥へ一直線のお肌の状態に向かう時期となります。 気温が急に下がる日もある秋本番10月。家でのルームウエアや寝具の衣替えが遅れて、冷えを感じる場面はありませんか?気候変化にカラダ・お肌がついていけず、血行不良を引き起こし代謝が衰え、くすみやゴワつき、お肌の荒れやカサつきなど、さまざまなお肌の不調をきたす時期でもあります。保湿意識を高め、衰えがちなお肌の機能にたっぷりと栄養も与えてあげるスキンケアを意識しましょう。 化粧の歴史(メイク~メイクのりの良さのための洗顔・整肌~西洋化~スキンフードの概念へ) 化粧品をスキンフードと捉える意味で、化粧の歴史を整理してみました。美容液の登場以降、お肌の美容に繋がる栄養を届けるというスキンケア概念が生まれてきたことが理解いただけると思います。 ①化粧の創成期(始まりはメイクから)日本を含め世界の化粧の始まりはメイクからであったと言えるでしょう。人種・民族により、いわゆる「おしゃれ」「自己表現」として鉱物などをすり潰した着色料を顔や身体に塗ったことから「顔料」という言葉が生まれたと言われています。日本の化粧の歴史を振り返っても、白粉をベースに紅を指す風習が基本にありました。古代より公家社会では男性も白粉を使用していたことが記録に残っています。白粉、口紅、眉を剃り額の上部に眉を描く、お歯黒の4点セットが日本でのメイクの基本として明治に入るまで続きました。 ②化粧の変革期(メイクのための素肌づくり)江戸時代には、基本的メイクが庶民にも広がり、メイクのりの良い素肌を意識した糠袋による洗顔やヘチマ水などによる化粧水が生まれてきます。 ③化粧の西洋化明治に入ると、西洋化を目指す政府の意向でお歯黒・眉剃りが禁止になります。大正から昭和にかけては、女性の社会進出とともに白一色の白粉から多色化が進み、口紅もスティックタイプが登場、さらにスキンケアとしてのコールドクリームや乳液もあらわれます。 ④美容液の登場(スキンフード概念の登場)美容液の概念は新しく、せいぜい30年程前からです。日本では1975年に発売された美容液が業界初と言われ、美容液という正式な分類名称の登場は1986年になります。各化粧品メーカーは様々な効果効能を訴求する成分開発に基づく美容液の上市に凌ぎを削り現在に至っています。まさにお肌の美容につながる成分を届ける=スキンフードの概念が化粧品の最高峰製品としての美容液というジャンルとして成長してきたと言えるでしょう。 夏を終え、秋本番の10月、みなさんのお肌の状態はいかがでしょう?今は気になるところはないというあなたも、安心・油断することなく、スキンケアの秋、美容の秋として、冬に備え、お肌に美の栄養をしっかり補ってあげましょう。 10月の美容ライフをお届けしました。次回は、“冬目前のスキンケア”についてお伝えしたいと思います。

秋本番、肌にも栄養を!10月の美容ライフ

長期にわたる緊急事態宣言が解除されて10月を迎えました。コロナ前の日常に完全に戻ることは難しそうですが、新たな日常の始まりであると思います。気を緩めることなく日々を過ごしていきましょう。10月、実りの秋本番です。冬を迎える前にしっかりとお肌にも栄養を与えてあげる時期と捉えることができます。 今回は10月の美容ライフのヒントをお届けします。 10月のお肌の状態 水分蒸散量、皮脂分泌量が交差するターニングポイント   10月、お肌からの水分蒸散量が上昇し続け、お肌にとって最後の砦とも言える皮脂分泌量も減少し続け、図のように、やがてこの2つがグラフ上で交差し、乾燥へ一直線のお肌の状態に向かう時期となります。 気温が急に下がる日もある秋本番10月。家でのルームウエアや寝具の衣替えが遅れて、冷えを感じる場面はありませんか?気候変化にカラダ・お肌がついていけず、血行不良を引き起こし代謝が衰え、くすみやゴワつき、お肌の荒れやカサつきなど、さまざまなお肌の不調をきたす時期でもあります。保湿意識を高め、衰えがちなお肌の機能にたっぷりと栄養も与えてあげるスキンケアを意識しましょう。 化粧の歴史(メイク~メイクのりの良さのための洗顔・整肌~西洋化~スキンフードの概念へ) 化粧品をスキンフードと捉える意味で、化粧の歴史を整理してみました。美容液の登場以降、お肌の美容に繋がる栄養を届けるというスキンケア概念が生まれてきたことが理解いただけると思います。 ①化粧の創成期(始まりはメイクから)日本を含め世界の化粧の始まりはメイクからであったと言えるでしょう。人種・民族により、いわゆる「おしゃれ」「自己表現」として鉱物などをすり潰した着色料を顔や身体に塗ったことから「顔料」という言葉が生まれたと言われています。日本の化粧の歴史を振り返っても、白粉をベースに紅を指す風習が基本にありました。古代より公家社会では男性も白粉を使用していたことが記録に残っています。白粉、口紅、眉を剃り額の上部に眉を描く、お歯黒の4点セットが日本でのメイクの基本として明治に入るまで続きました。 ②化粧の変革期(メイクのための素肌づくり)江戸時代には、基本的メイクが庶民にも広がり、メイクのりの良い素肌を意識した糠袋による洗顔やヘチマ水などによる化粧水が生まれてきます。 ③化粧の西洋化明治に入ると、西洋化を目指す政府の意向でお歯黒・眉剃りが禁止になります。大正から昭和にかけては、女性の社会進出とともに白一色の白粉から多色化が進み、口紅もスティックタイプが登場、さらにスキンケアとしてのコールドクリームや乳液もあらわれます。 ④美容液の登場(スキンフード概念の登場)美容液の概念は新しく、せいぜい30年程前からです。日本では1975年に発売された美容液が業界初と言われ、美容液という正式な分類名称の登場は1986年になります。各化粧品メーカーは様々な効果効能を訴求する成分開発に基づく美容液の上市に凌ぎを削り現在に至っています。まさにお肌の美容につながる成分を届ける=スキンフードの概念が化粧品の最高峰製品としての美容液というジャンルとして成長してきたと言えるでしょう。 夏を終え、秋本番の10月、みなさんのお肌の状態はいかがでしょう?今は気になるところはないというあなたも、安心・油断することなく、スキンケアの秋、美容の秋として、冬に備え、お肌に美の栄養をしっかり補ってあげましょう。 10月の美容ライフをお届けしました。次回は、“冬目前のスキンケア”についてお伝えしたいと思います。

季節の変わり目、初秋9月のスキンケア

季節の変わり目、初秋9月のスキンケア

コロナ禍でのオリンピック~パラリンピックという歴史に残るであろう日々もパラリンピックの閉会(9月5日)で幕を閉じることとなります。「withコロナの暮らし」は1年半を超え、ワクチン接種が進みながらも感染者数が爆発的に増え、全く予断・油断の出来ない状況が続いています。 一方、季節は進み、徐々に秋を感じられる日々になってきます。気温、湿度も下がり始め、落ち着いて物事に打ち込める季節なので「○○の秋」と形容されますが、引き続き「おうち時間」が多いであろう中、気分転換も兼ね、あなたならではの「○○の秋」を見つけられてはいかがでしょうか。 今回は夏~秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けします。 初秋9月は、初旬~中旬~下旬で気象状況が変化 昨年、2020年9月の東京の気象データを振り返ると、初旬~中旬~下旬で気象状況が大きく変化していたことがわかります。 ・初旬30℃を超える平均気温と日照時間の多さから、まさに残暑期間でした。・中旬平均気温・湿度ともに下がり始め(1日だけ真夏日を記録)、夏から秋への季節の移行を感じることのできる時期でした。・下旬秋雨の影響で、湿度が一転して上昇し、日照時間も減少、一方で梅雨の時期とは異なり気温は低下傾向となった時期でした。 初秋の9月は、季節の変わり目として3つの気象条件が混在する「ゆらぎ」の時期で、お肌にとっても気象という外的環境のゆらぎがストレスを与えることになります。 「夏肌疲れ」×「初秋の季節のゆらぎ」=お肌のゆらぎ 過酷な夏を過ごした疲れがお肌に現われ始めるのが9月。季節の変わり目であることから気象・気候のゆらぎとともにお肌もゆらぐことにつながります。疲れたお肌はさまざまなストレスへの耐性や抵抗力も衰えがちで、健やかな肌代謝をそこない、デリケートな敏感肌状態に傾きがちになります。具体的な症状として、カサつき、ゴワつき、くすみ、シミ、シワなどに悩まされないためにも、疲れた夏肌を癒し、敏感肌に傾きがちなお肌と向き合うスキンケアへの取り組みが大切です。 初秋、季節の変わり目=ゆらぎの時期のスキンケア 1.残暑期間夏の暑さを感じる間は、夏本番のスキンケアを継続しましょう。発汗により汚れがちで毛穴も開きがちな肌は、優しいクレンジング・洗顔で清浄な状態を保ち、化粧水以降の化粧品がしっかり肌になじむ状態を維持してください。 2.秋への移行期間涼しくなったと感じたら、夏環境から秋への季節の移行の始まりですので、夏肌疲れの肌癒しの意味でフェイスマスクにより癒しの時間を設けてみてください。気分が癒されることは、お肌自体の癒しにも繋がるのではないでしょうか。デリケートゾーンでもある目もとにも、毎日のアイシートでのケアがオススメです。 3.秋雨時梅雨時と異なり気温が高くない秋雨時、降雨による湿度が高い状態はお肌にとっての保湿環境としては良い状態と言えます。潤いに満ちた大気に接して過ごすので、保湿をあまり意識することなく、「なりたい、守りたい肌状態」に応じた美容液を選択し、美容液を意識したスキンケア強化に取り組みましょう。 夏~秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けしました。次回は、“秋本番のスキンケア”についてお伝えしたいと思います。

季節の変わり目、初秋9月のスキンケア

コロナ禍でのオリンピック~パラリンピックという歴史に残るであろう日々もパラリンピックの閉会(9月5日)で幕を閉じることとなります。「withコロナの暮らし」は1年半を超え、ワクチン接種が進みながらも感染者数が爆発的に増え、全く予断・油断の出来ない状況が続いています。 一方、季節は進み、徐々に秋を感じられる日々になってきます。気温、湿度も下がり始め、落ち着いて物事に打ち込める季節なので「○○の秋」と形容されますが、引き続き「おうち時間」が多いであろう中、気分転換も兼ね、あなたならではの「○○の秋」を見つけられてはいかがでしょうか。 今回は夏~秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けします。 初秋9月は、初旬~中旬~下旬で気象状況が変化 昨年、2020年9月の東京の気象データを振り返ると、初旬~中旬~下旬で気象状況が大きく変化していたことがわかります。 ・初旬30℃を超える平均気温と日照時間の多さから、まさに残暑期間でした。・中旬平均気温・湿度ともに下がり始め(1日だけ真夏日を記録)、夏から秋への季節の移行を感じることのできる時期でした。・下旬秋雨の影響で、湿度が一転して上昇し、日照時間も減少、一方で梅雨の時期とは異なり気温は低下傾向となった時期でした。 初秋の9月は、季節の変わり目として3つの気象条件が混在する「ゆらぎ」の時期で、お肌にとっても気象という外的環境のゆらぎがストレスを与えることになります。 「夏肌疲れ」×「初秋の季節のゆらぎ」=お肌のゆらぎ 過酷な夏を過ごした疲れがお肌に現われ始めるのが9月。季節の変わり目であることから気象・気候のゆらぎとともにお肌もゆらぐことにつながります。疲れたお肌はさまざまなストレスへの耐性や抵抗力も衰えがちで、健やかな肌代謝をそこない、デリケートな敏感肌状態に傾きがちになります。具体的な症状として、カサつき、ゴワつき、くすみ、シミ、シワなどに悩まされないためにも、疲れた夏肌を癒し、敏感肌に傾きがちなお肌と向き合うスキンケアへの取り組みが大切です。 初秋、季節の変わり目=ゆらぎの時期のスキンケア 1.残暑期間夏の暑さを感じる間は、夏本番のスキンケアを継続しましょう。発汗により汚れがちで毛穴も開きがちな肌は、優しいクレンジング・洗顔で清浄な状態を保ち、化粧水以降の化粧品がしっかり肌になじむ状態を維持してください。 2.秋への移行期間涼しくなったと感じたら、夏環境から秋への季節の移行の始まりですので、夏肌疲れの肌癒しの意味でフェイスマスクにより癒しの時間を設けてみてください。気分が癒されることは、お肌自体の癒しにも繋がるのではないでしょうか。デリケートゾーンでもある目もとにも、毎日のアイシートでのケアがオススメです。 3.秋雨時梅雨時と異なり気温が高くない秋雨時、降雨による湿度が高い状態はお肌にとっての保湿環境としては良い状態と言えます。潤いに満ちた大気に接して過ごすので、保湿をあまり意識することなく、「なりたい、守りたい肌状態」に応じた美容液を選択し、美容液を意識したスキンケア強化に取り組みましょう。 夏~秋へ季節の変わり目、初秋のスキンケアのヒントをお届けしました。次回は、“秋本番のスキンケア”についてお伝えしたいと思います。

夏本番到来!夏肌癒しのスキンケア

夏本番到来!夏肌癒しのスキンケア

梅雨も明け、夏本番の8月となりました。オリンピック・パラリンピックで世界中から日本に集まったアスリート達が、無事に活躍されますよう祈り、応援したいと思います。一方、コロナの感染拡大も続き、予断を許さぬ状況ですが、各自が感染対策の意識を高く保った行動に努め、ワクチン接種の進展とともにコロナ禍から脱出に向かうことを祈るのみですね。今回はお肌の夏バテともいえる夏本番のお肌トラブルへの理解と、そんな夏肌を癒すスキンケアのヒントをお届けします。 8月の気象環境 まず、8月のお肌に影響を及ぼす気象環境を押さえておきましょう。2020年の東京の気象データによれば、8月は、最高気温、最低気温、日照時間が年間で最高値を記録しました。注目しておきたいのは、8月の降水量の少なさです。降水量の少なさは湿度にも影響し、昨年の東京の8月は、あまり蒸し暑くはなく、乾燥気味であったことがわかります。刺すような日差しと暑さに見舞われた、まさに夏本番の気候でした。 夏本番のお肌トラブル 夏本番のお肌トラブルの5つの要因を理解しましょう。 1. 発汗汗をかくということは、老廃物の排出や、体温調節(体温を下げる)という大切な役割を担っています。一方、適度な汗なら良いのですが、夏本番の暑さの中で、大量の汗をかく機会も増加しがちになり、カラダのなかから水分が流出し、お肌は乾燥状態になります。汗のふき取りも負担となり、お肌のカサカサ、ゴワツキなどの要因となります。発汗に加えて、気温の上昇とともに、自らの皮脂分泌量も増えるので、皮脂汚れが加わり、クレンジングや洗顔も無意識の内にゴシゴシと強くこすりがちとなり、お肌に負担をかけます。小まめな水分補給とともに、「優しい」クレンジング・洗顔も意識してください。 2. 夏特有の乾燥降水量が比較的少ない8月は、お肌環境としての気象条件も乾燥に傾いています。加えて、冷房がお肌の乾燥に拍車をかけます。暑さから、べたつきを嫌ってスキンケアもさっぱりタイプのものを選びがちですが、夏特有の乾燥環境を意識して油分を含む乳液やクリームでの保湿ケアを意識しましょう。 3. 冷えエアコンによる冷房は、乾燥のみならずカラダの「冷え」に繋がります。「冷え」とともに、屋外と冷房環境下の室内・車内との寒暖差ストレスも加わり、血行不良、自律神経の乱れ、代謝不良を引き起こす要因となり、体調不良やお肌の代謝(ターンオーバー)を乱れさせ、お肌のトラブルを助長することに繋がります。夏特有の「冷え」を意識し、「冷え」からカラダを守る対策も実践してください。 4. 紫外線日照時間も長い夏本番は紫外線を浴びる時間が長くなり、紫外線によるしみ、くすみに加えて、近赤外線の影響を受けてのお肌の老化リスクも高くなります。UVカット効果のある日傘や、屋外でさっと羽織れる長袖のカーディガンを常に携行し、太陽光からカラダを守る意識を高めてください。 5. 食生活冷たい食べ物や冷えた飲み物で更にカラダを冷やすことは避けましょう。胃腸や内臓を冷やしてしまい、機能低下を引き起こしてしまいます。もちろん、暑い一日のリフレッシュの瞬間として、キンキンに冷えたビールや飲み物でホッとする効果はありますのでNGと言うよりも、意識して温かい食べ物や飲みものを摂ることで、カラダを「冷え」から守りましょう。また、発汗による排出で、カラダの塩分やミネラル分が不足することも夏バテを促すことになります。塩分補給やミネラル分豊かな食材の摂取も大切です。 夏本番の太陽光対策はもちろんですが、冷え・乾燥対策を意識したスキンケアを心がけましょう。 紫外線がお肌の乾燥要因に? 紫外線による変性タンパク(カルボニルタンパク)の増加が肌乾燥を引き起こすことを解明した、東京工科大学の応用生物学部の正木仁(まさきひとし)教授らの研究チームによる「紫外線が皮膚の乾燥を誘導するメカニズム」の研究報告の概要をお伝えします。 正木教授らの研究は、紫外線を浴びた皮膚内では、紫外線により生成された活性酸素がカルボニルタンパクと呼ばれる変性タンパクを増加させること、そして、カルボニルタンパクの増加が、皮膚の乾燥を誘導することを実験により証明した内容です。正木教授らによれば、冬期の乾燥状態の皮膚でもカルボニルタンパクの増加が認められているとのことです。 ブタ皮膚(角層)に紫外線を照射し、カルボニルタンパクの増加を確認、その増加度(カルボニル化度)に応じた皮膚表面水分量と経表皮水分蒸散量を測定。いずれの実験結果もカルボニルタンパクの増加が皮膚の乾燥を引き起こすことを証明する結果となっています。   日焼け、しみ、くすみ、光老化に加えて「乾燥」が紫外線により誘導されるという点が科学的に立証されたことになります。乾燥は美肌の大敵で、さまざまなお肌のトラブルの要因となるので、日焼け止めによるスキンケアは乾燥対策にも効果を発揮すると理解して良いでしょう。 夏本番特有のお肌トラブルの要因に着目したスキンケアについてお届けしました。次回は、“初秋のスキンケア”のヒントをお伝えしたいと思います。

夏本番到来!夏肌癒しのスキンケア

梅雨も明け、夏本番の8月となりました。オリンピック・パラリンピックで世界中から日本に集まったアスリート達が、無事に活躍されますよう祈り、応援したいと思います。一方、コロナの感染拡大も続き、予断を許さぬ状況ですが、各自が感染対策の意識を高く保った行動に努め、ワクチン接種の進展とともにコロナ禍から脱出に向かうことを祈るのみですね。今回はお肌の夏バテともいえる夏本番のお肌トラブルへの理解と、そんな夏肌を癒すスキンケアのヒントをお届けします。 8月の気象環境 まず、8月のお肌に影響を及ぼす気象環境を押さえておきましょう。2020年の東京の気象データによれば、8月は、最高気温、最低気温、日照時間が年間で最高値を記録しました。注目しておきたいのは、8月の降水量の少なさです。降水量の少なさは湿度にも影響し、昨年の東京の8月は、あまり蒸し暑くはなく、乾燥気味であったことがわかります。刺すような日差しと暑さに見舞われた、まさに夏本番の気候でした。 夏本番のお肌トラブル 夏本番のお肌トラブルの5つの要因を理解しましょう。 1. 発汗汗をかくということは、老廃物の排出や、体温調節(体温を下げる)という大切な役割を担っています。一方、適度な汗なら良いのですが、夏本番の暑さの中で、大量の汗をかく機会も増加しがちになり、カラダのなかから水分が流出し、お肌は乾燥状態になります。汗のふき取りも負担となり、お肌のカサカサ、ゴワツキなどの要因となります。発汗に加えて、気温の上昇とともに、自らの皮脂分泌量も増えるので、皮脂汚れが加わり、クレンジングや洗顔も無意識の内にゴシゴシと強くこすりがちとなり、お肌に負担をかけます。小まめな水分補給とともに、「優しい」クレンジング・洗顔も意識してください。 2. 夏特有の乾燥降水量が比較的少ない8月は、お肌環境としての気象条件も乾燥に傾いています。加えて、冷房がお肌の乾燥に拍車をかけます。暑さから、べたつきを嫌ってスキンケアもさっぱりタイプのものを選びがちですが、夏特有の乾燥環境を意識して油分を含む乳液やクリームでの保湿ケアを意識しましょう。 3. 冷えエアコンによる冷房は、乾燥のみならずカラダの「冷え」に繋がります。「冷え」とともに、屋外と冷房環境下の室内・車内との寒暖差ストレスも加わり、血行不良、自律神経の乱れ、代謝不良を引き起こす要因となり、体調不良やお肌の代謝(ターンオーバー)を乱れさせ、お肌のトラブルを助長することに繋がります。夏特有の「冷え」を意識し、「冷え」からカラダを守る対策も実践してください。 4. 紫外線日照時間も長い夏本番は紫外線を浴びる時間が長くなり、紫外線によるしみ、くすみに加えて、近赤外線の影響を受けてのお肌の老化リスクも高くなります。UVカット効果のある日傘や、屋外でさっと羽織れる長袖のカーディガンを常に携行し、太陽光からカラダを守る意識を高めてください。 5. 食生活冷たい食べ物や冷えた飲み物で更にカラダを冷やすことは避けましょう。胃腸や内臓を冷やしてしまい、機能低下を引き起こしてしまいます。もちろん、暑い一日のリフレッシュの瞬間として、キンキンに冷えたビールや飲み物でホッとする効果はありますのでNGと言うよりも、意識して温かい食べ物や飲みものを摂ることで、カラダを「冷え」から守りましょう。また、発汗による排出で、カラダの塩分やミネラル分が不足することも夏バテを促すことになります。塩分補給やミネラル分豊かな食材の摂取も大切です。 夏本番の太陽光対策はもちろんですが、冷え・乾燥対策を意識したスキンケアを心がけましょう。 紫外線がお肌の乾燥要因に? 紫外線による変性タンパク(カルボニルタンパク)の増加が肌乾燥を引き起こすことを解明した、東京工科大学の応用生物学部の正木仁(まさきひとし)教授らの研究チームによる「紫外線が皮膚の乾燥を誘導するメカニズム」の研究報告の概要をお伝えします。 正木教授らの研究は、紫外線を浴びた皮膚内では、紫外線により生成された活性酸素がカルボニルタンパクと呼ばれる変性タンパクを増加させること、そして、カルボニルタンパクの増加が、皮膚の乾燥を誘導することを実験により証明した内容です。正木教授らによれば、冬期の乾燥状態の皮膚でもカルボニルタンパクの増加が認められているとのことです。 ブタ皮膚(角層)に紫外線を照射し、カルボニルタンパクの増加を確認、その増加度(カルボニル化度)に応じた皮膚表面水分量と経表皮水分蒸散量を測定。いずれの実験結果もカルボニルタンパクの増加が皮膚の乾燥を引き起こすことを証明する結果となっています。   日焼け、しみ、くすみ、光老化に加えて「乾燥」が紫外線により誘導されるという点が科学的に立証されたことになります。乾燥は美肌の大敵で、さまざまなお肌のトラブルの要因となるので、日焼け止めによるスキンケアは乾燥対策にも効果を発揮すると理解して良いでしょう。 夏本番特有のお肌トラブルの要因に着目したスキンケアについてお届けしました。次回は、“初秋のスキンケア”のヒントをお伝えしたいと思います。

7月に意識したい、夏本番のスキンケア

7月に意識したい、夏本番のスキンケア

7月23日に開会式を迎えるコロナ禍でのオリンピック…特別な7月のスタートです。コロナワクチン接種も進んでいますが、オリンピック~パラリンピックが安心・安全な大会運営されることを祈りたいと思います。7月は、梅雨明け前後でお肌環境は大きく変わります。梅雨明け後は、いよいよ夏本番の到来です。今回は「梅雨明け後のスキンケア」に焦点を当てたいと思います。 今年の梅雨明けはいつ?         ※気象庁データ参照   昨年2020年、関東甲信越地方の梅雨明けは8月1日で、7月一杯梅雨が続きました。結果、昨年の東京の例でいえば、7月は梅雨期間中、8月は梅雨明け後のお肌環境となり、梅雨明け後のお肌環境としては、多湿状態が続き高温のレベルが一気に上がっていることがわかります。 ① 多湿の継続② 気温上昇              (平均最高気温 7月  27.6℃ → 8月 34.1℃) ③ 日照時間増による太陽光照射量の増加 (平均日照時間 7月  1.5時間 → 8月 8.2時間)  多湿が継続しますので、発汗対策・皮脂対策の継続と、梅雨明け後の太陽光対策の継続がマストであることが自ずとわかります。注目したいのは気温の上昇です。自宅や会社の室内でも、通勤途上の車内でも、一段とエアコンの設定温度が低くなり、エアコンによる乾燥に加え、外気との寒暖差が一気に拡大し、カラダにとってもお肌にとってもこの寒暖差が大きなストレスとなります。 夏本番のスキンケアキーワード 「代謝不良」 夏本番の「寒暖差ストレス」により引き起こされるトラブルとして意識しておきたいのは「代謝不良」です。お肌で言えば、寒暖差ストレスが引き金となり、新陳代謝であるターンオーバーを乱れさせ不調を引き起こしかねません。お肌の不調により、汗や皮脂など自らの排出物のみならず、紫外線など外的なストレスへの抵抗力も衰え、深刻なトラブルへと移行しかねません。 カラダでいえば、寒暖差ストレスにより自律神経に不調を引き起こし、夏の「冷え性」や逆に「ほてりや微熱」など体温調節機能の乱れ、睡眠不足、疲労感、倦怠感など、様々な体調不良に繋がることが懸念されます。体調とお肌の状態は深く関係していますので、お肌も不健康な状態に陥ります。 代謝と美容 一口に「代謝」と言っても、学術的にも医学的に様々な代謝が定義されていますが、皆さんにとって馴染みのある「基礎代謝」および「新陳代謝(お肌の場合はターンオーバーを意味する)」について、今一度理解を深めていだき、日々の美容ライフに活かしていだだければと思います。 ・基礎代謝とは?基礎代謝とは、ヒトが生きてゆくために必要な最低限のエネルギー量を意味しています。代謝能力の衰え=エネルギー消費能力の衰えですので、摂取したエネルギー(カロリー)が十分に消費されずに、脂肪分解能力の低下も加わって肥満につながりやすいということになります。基礎代謝が年齢とともに低下するということは、血管、臓器、筋肉などを形作る細胞の代謝機能の衰えとも言えるので体調や健康全般に深く関わっています。従って、基礎代謝を上げるライフスタイルが美容にも健康にも大切で、摂取したエネルギー源をしっかり消費する運動習慣、また、消費能力以上にエネルギー源を摂取しない食生活の工夫・改善の両方を意識することが重要です。 ・新陳代謝とは?「陳」とは古いもの、「謝」とは去ることを意味し、言葉としては新しいものと古いものが入れ替わることを意味します。生体内では、必要なものを摂取し新たな細胞などを生み出し古い不要物を排出する作用のことを指し、「動的代謝」と形容されることがあります。 お肌に関して言えば「ターンオーバー」が新陳代謝となります。表皮の基底層で新しい肌細胞が生まれ、それが上へと押し上げられ、やがて垢や古い角質層が剥がれ落ちる形で排出されるサイクルを指します。28日周期と言われがちですが、様々な研究報告では6週間程度と報告されたり、年齢と共にその周期は長くなる傾向にあるようです。ターンオーバー周期は短くても、長すぎてもお肌の不調に繋がります。短い場合は、新しい皮膚細胞がしっかり成長する前に剥がれ落ちてしまい、未熟とも言える角質層が本来のバリア機能を発揮出来ないことになりかねません。逆に周期が長過ぎると、角質が厚く固い状態に陥り、お肌のかさつきやゴワつきに繋がりかねません。 お肌のターンオーバーのみならず、広く代謝を乱れさせる要因を理解し意識したライフスタイルを実践しましょう。<代謝を乱れさせる要因例> ・寝不足 ・無理なダイエット・外的ストレス(紫外線、乾燥、寒暖差など) ・食生活の乱れ(野菜不足・脂肪分過多)・疲労・冷え性・タバコ ・就寝直前の飲食・飲酒・暴飲暴食・便秘・運動不足 など 7月に意識したい、スキンケアについてお届けしました。次回は、“夏肌癒しのスキンケア”のヒントをお伝えしたいと思います。

7月に意識したい、夏本番のスキンケア

7月23日に開会式を迎えるコロナ禍でのオリンピック…特別な7月のスタートです。コロナワクチン接種も進んでいますが、オリンピック~パラリンピックが安心・安全な大会運営されることを祈りたいと思います。7月は、梅雨明け前後でお肌環境は大きく変わります。梅雨明け後は、いよいよ夏本番の到来です。今回は「梅雨明け後のスキンケア」に焦点を当てたいと思います。 今年の梅雨明けはいつ?         ※気象庁データ参照   昨年2020年、関東甲信越地方の梅雨明けは8月1日で、7月一杯梅雨が続きました。結果、昨年の東京の例でいえば、7月は梅雨期間中、8月は梅雨明け後のお肌環境となり、梅雨明け後のお肌環境としては、多湿状態が続き高温のレベルが一気に上がっていることがわかります。 ① 多湿の継続② 気温上昇              (平均最高気温 7月  27.6℃ → 8月 34.1℃) ③ 日照時間増による太陽光照射量の増加 (平均日照時間 7月  1.5時間 → 8月 8.2時間)  多湿が継続しますので、発汗対策・皮脂対策の継続と、梅雨明け後の太陽光対策の継続がマストであることが自ずとわかります。注目したいのは気温の上昇です。自宅や会社の室内でも、通勤途上の車内でも、一段とエアコンの設定温度が低くなり、エアコンによる乾燥に加え、外気との寒暖差が一気に拡大し、カラダにとってもお肌にとってもこの寒暖差が大きなストレスとなります。 夏本番のスキンケアキーワード 「代謝不良」 夏本番の「寒暖差ストレス」により引き起こされるトラブルとして意識しておきたいのは「代謝不良」です。お肌で言えば、寒暖差ストレスが引き金となり、新陳代謝であるターンオーバーを乱れさせ不調を引き起こしかねません。お肌の不調により、汗や皮脂など自らの排出物のみならず、紫外線など外的なストレスへの抵抗力も衰え、深刻なトラブルへと移行しかねません。 カラダでいえば、寒暖差ストレスにより自律神経に不調を引き起こし、夏の「冷え性」や逆に「ほてりや微熱」など体温調節機能の乱れ、睡眠不足、疲労感、倦怠感など、様々な体調不良に繋がることが懸念されます。体調とお肌の状態は深く関係していますので、お肌も不健康な状態に陥ります。 代謝と美容 一口に「代謝」と言っても、学術的にも医学的に様々な代謝が定義されていますが、皆さんにとって馴染みのある「基礎代謝」および「新陳代謝(お肌の場合はターンオーバーを意味する)」について、今一度理解を深めていだき、日々の美容ライフに活かしていだだければと思います。 ・基礎代謝とは?基礎代謝とは、ヒトが生きてゆくために必要な最低限のエネルギー量を意味しています。代謝能力の衰え=エネルギー消費能力の衰えですので、摂取したエネルギー(カロリー)が十分に消費されずに、脂肪分解能力の低下も加わって肥満につながりやすいということになります。基礎代謝が年齢とともに低下するということは、血管、臓器、筋肉などを形作る細胞の代謝機能の衰えとも言えるので体調や健康全般に深く関わっています。従って、基礎代謝を上げるライフスタイルが美容にも健康にも大切で、摂取したエネルギー源をしっかり消費する運動習慣、また、消費能力以上にエネルギー源を摂取しない食生活の工夫・改善の両方を意識することが重要です。 ・新陳代謝とは?「陳」とは古いもの、「謝」とは去ることを意味し、言葉としては新しいものと古いものが入れ替わることを意味します。生体内では、必要なものを摂取し新たな細胞などを生み出し古い不要物を排出する作用のことを指し、「動的代謝」と形容されることがあります。 お肌に関して言えば「ターンオーバー」が新陳代謝となります。表皮の基底層で新しい肌細胞が生まれ、それが上へと押し上げられ、やがて垢や古い角質層が剥がれ落ちる形で排出されるサイクルを指します。28日周期と言われがちですが、様々な研究報告では6週間程度と報告されたり、年齢と共にその周期は長くなる傾向にあるようです。ターンオーバー周期は短くても、長すぎてもお肌の不調に繋がります。短い場合は、新しい皮膚細胞がしっかり成長する前に剥がれ落ちてしまい、未熟とも言える角質層が本来のバリア機能を発揮出来ないことになりかねません。逆に周期が長過ぎると、角質が厚く固い状態に陥り、お肌のかさつきやゴワつきに繋がりかねません。 お肌のターンオーバーのみならず、広く代謝を乱れさせる要因を理解し意識したライフスタイルを実践しましょう。<代謝を乱れさせる要因例> ・寝不足 ・無理なダイエット・外的ストレス(紫外線、乾燥、寒暖差など) ・食生活の乱れ(野菜不足・脂肪分過多)・疲労・冷え性・タバコ ・就寝直前の飲食・飲酒・暴飲暴食・便秘・運動不足 など 7月に意識したい、スキンケアについてお届けしました。次回は、“夏肌癒しのスキンケア”のヒントをお伝えしたいと思います。