ふと鏡を見たときに小ジワが気になったり、フェイスラインに違和感を覚えたら、それはエイジングサインの現れかもしれません。乾燥しやすくなった、メイクのりが悪くなったなど、これまで使ってきた化粧品だけでは物足りなさを感じたら、エイジングケアを検討してみましょう。この記事では、エイジングケアのはじめどき、化粧水・美容液・クリームの選び方、お悩み別に取り入れたい注目成分までを徹底解説。正しいお手入れをマスターして、若々しい肌づくりを目指しましょう。
エイジングケアは年齢に応じたスキンケアのこと。肌の変化を感じたらはじめどき
エイジングとは、年齢を重ねることによって起こる変化のこと。エイジングケアは「何歳からはじめるべきか」という疑問を持つ方も多いですが、一概に年齢で区切れるものではありません。
顔は、年齢を重ねるうちに、筋肉や皮膚の弾力が衰えていきます。さらにストレス、生活習慣の乱れなど、加齢以外にも複雑な要因が重なり合うことで、結果として乾燥やハリ不足、くすみといった肌の変化が現れやすくなります。また、大人になると、肌の乾燥やハリ不足によって、キメの乱れやくすみが気になることも。こうした肌の変化に合わせてお手入れを工夫することが、未来の肌作りにつながります。
こんな肌変化がエイジングケア開始のサイン
- 乾燥しやすくなった
- 乾燥による小ジワが気になりはじめた
- くすみが気になりはじめた
- ハリ不足で顔の印象が変化してきた
- メイクのりが悪くなった
- 夕方になると肌がしぼんだように見える
- キメの乱れが気になる
- アイラインがヨレやすくなった
- いつもの化粧品がなんとなく合わない
こうした変化がひとつでも当てはまる場合は、エイジングケアを取り入れるタイミングといえます。
エイジングケアは何歳からはじめる?
エイジングケアと聞くと、30代後半から40代前半ごろからはじめるというイメージがあるかもしれません。しかし肌は20代から変化がはじまっており、早いうちから取り入れることで、将来の肌の変化への備えにつながります。年齢に関係なく、気づいたときからエイジングケアを検討することが、肌の変化に備える第一歩となるのです。
乾燥・紫外線・生活習慣の乱れが肌の変化を引き起こす要因
加齢と合わせて、肌の変化を引き起こす原因として、乾燥や紫外線、生活習慣の乱れがあります。
〈原因1〉乾燥 うるおい不足が肌の変化の引き金に
乾燥して水分バランスを崩してしまった肌は外部からの刺激を受けやすいデリケートな状態。潤いが不足していると、肌がピンとしたハリを保てなくなり、結果として乾燥による小ジワやハリ不足が目立ちやすくなることがあります。
〈対策〉洗いすぎを避け、洗顔後はすぐに保湿を
洗顔をする際は、洗浄力や使用感が自分の肌に合うものを選び、擦らずやさしく洗いましょう。洗顔後はすぐに化粧水で水分を補い、美容液やクリームなどで潤いをキープ。エアコンに長時間あたることも肌の乾燥を招く原因になるので、日中は保湿ミストや加湿器を取り入れて対策しましょう。
〈原因2〉紫外線 UVダメージによるくすみやハリ不足
紫外線は日焼けだけでなく、シミの原因にもなります。シミは紫外線などの影響でメラニンが過剰に分泌され、肌の表面に茶色く残り、目立ちやすくなった状態。
また、紫外線には種類があり、肌表面を黒くするUV-Bのほかに、肌の奥まで届くUV-Aがあります。UV-AはUV-Bほどわかりやすい変化を感じないのですが、長い時間をかけて肌のハリに影響し、ハリ不足の一因になるとされています。
〈対策〉日中は徹底的に紫外線から防御を
紫外線をガードすることは、今の肌も未来の肌も守ることにつながります。特に昨今の日本では、紫外線量が増加傾向にあるため、日中は日焼け止めを塗ることを習慣にしましょう。さらにサングラスや帽子、紫外線対策ができるリップクリームなどを使い、紫外線から徹底的に肌を守りましょう。
〈原因3〉睡眠不足 質の低い睡眠で肌のコンディションが乱れる
健やかな肌のためには睡眠の質も大切です。睡眠は肌を休ませる大切な時間ですが、睡眠時間が足りないと、日中に受けた負担から肌が立ち直りにくくなるとされています。
また、ストレスやブルーライトも睡眠の質を低下させると言われており、「あまりよく眠れていないな」と思われる場合は、生活リズムの見直しもエイジングケアの一環です。
〈対策〉睡眠環境を整えて、肌をいたわる
毎日の就寝&起床時間を一定にし、自分に必要な睡眠時間を確保しましょう。「ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる」、「お気に入りのパジャマに着替える」など、自分なりにリラックスできる入眠前の習慣を作るのもおすすめです。
〈原因4〉酸化 活性酸素が肌の変化の一因に
紫外線やストレスなどをきっかけに発生する活性酸素は肌に影響を与える要因の一つです。活性酸素が増えると、ハリ不足やくすみなどの肌の変化につながるとされています。金属が古くなる現象に似ていることから「肌のサビ」と表現されることもあります。
〈対策〉抗酸化成分の摂取とストレスケアを
日々の紫外線対策を徹底することはもちろん、睡眠や食生活などの生活全般を見直すことが肝心。体内の抗酸化力を高めるためには、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンC、E、β-カロテンや、お茶に含まれるポリフェノールなどを意識して選んでみましょう。
〈原因5〉糖化 余分な糖とたんぱく質の結びつきが、肌の黄ぐすみ、ハリ不足に
糖化とは体内の余分な糖とたんぱく質が結びつき、たんぱく質の性質を変えてしまう現象。肌のたんぱく質にも糖化が起こると、ハリ不足や、肌が黄色っぽく見える「黄ぐすみ」の原因になるとされています。ホットケーキがきつね色に焦げるのと同じ原理とされ「肌のコゲ」と表現されることがあります。
〈対策〉糖質の摂り方を見直し、適度な運動を
甘いものや炭水化物といった「糖」を摂りすぎないこと。食事は野菜から先に食べること(ベジファースト)を意識して、血糖値が急上昇しにくい食べ方を意識するのも手です。加えて、適度な運動や十分な睡眠を心がけ、生活習慣全体を整えましょう。
丁寧なスキンケアがエイジングケアの基本
エイジングケアの基本として、クレンジングや洗顔、化粧水、美容液、クリームなどによる丁寧なスキンケアを心がけましょう。エイジングケアに着目した化粧品をラインでそろえるのもおすすめです。
洗顔・クレンジングは擦りすぎ(摩擦)に注意
丁寧なクレンジングや洗顔で、不要な角質や汚れを落とし、スキンケアがなじみやすい状態にすることは美しい肌作りの第一歩。ゴシゴシ擦るような洗顔だと、摩擦が肌の負担になり、乾燥を招いたり、肌のキメを乱す原因になってしまいます。クレンジングは、ジェルやオイルなどを使って、メイクを浮かせるようになじませ、水やぬるま湯で乳化させて丁寧に洗い流します。洗顔フォームはたっぷり泡立て、泡をクッションにしながらやさしく洗いましょう。
化粧水でハリを育むための肌に整える
乾燥した肌ではどんなに高価な美容液でも十分に力を発揮できません。まずは、化粧水で角層を潤いで満たすことが最優先。洗顔後はなるべく早く化粧水をなじませましょう。肌をみずみずしく整えることで、あとから使う美容液やクリームがなじみやすい肌環境を作ります。
化粧水と美容液の役割の違いや両方使うかの判断は「化粧水と美容液の違い早見表|両方必要かの決め方と使う順番」で整理しています。
美容液で肌悩みに合わせた成分を取り入れる
化粧水で潤いを補ったら、肌悩みに合わせた成分が配合されている美容液で集中ケアを取り入れましょう。美容液は乾燥やハリ不足、キメの乱れ、くすみといった、気になるエイジングサインに合わせて選びやすいアイテムです。肌の様子を見ながら自分にあった1本を探していきましょう。
悩みに合わせて美容液を2本使うときの重ね方は「美容液を2本使うときの順番:軽いテクスチャーが先の原則と例外」を参考にどうぞ。
乳液は水分と油分のバランスを整える
化粧水や美容液で整えたあとは乳液やクリームを。乳液は、みずみずしい使用感のものが多く、化粧水で与えた水分が蒸発しないよう油分をサポートして肌の潤いを保つ役割があります。乾燥が気になるときはさらにクリームを重ねてもOK。季節や使用シーンによって使用量やアイテムの組み合わせを調整しましょう。
クリームは潤いを閉じ込め、肌に「ふた」をする役割
クリームは乳液に比べて、こっくりとした使用感で肌を乾燥から保護し、化粧水や美容液で蓄えた潤いを逃さないよう「ふた」のような役割をします。乾燥やハリ不足が気になる場合は、セラミド、スクワラン、ヒアルロン酸などの保湿成分が豊富なエイジングケアクリームや、ハリクリームがおすすめ。
クリームの量と塗り方の基本は「顔のクリームの塗り方:5点置きから部位別のなじませ方まで」で解説しています。
特に気になるパーツにはプラスαのケアもおすすめ
エイジングサインが現れやすい目元や口元には、部位に合わせて開発されたアイテムをプラスするのもおすすめです。目元が乾燥しやすい場合はアイクリームを部分的に重ね塗りしたり、紫外線や乾燥の影響を受けやすい唇にはリップクリームを取り入れたりするなど、日々のケアにひと工夫加えてみましょう。
アイクリームの塗り方は「アイクリームの正しい塗り方とは?適量の目安と、点置きしてやさしくなじませる基本」、リップクリームの塗り方は「リップクリームの塗り方:方向・タイミング・塗り直しの基本」でまとめています。目元用のアイテムは目元ケア・アイケア商品一覧からもご覧いただけます。
エイジングケアは肌悩みに合わせた成分選びがカギ
エイジングケアを意識した美容液やクリームを選ぶときは、話題の成分をやみくもに取り入れるのではなく、自分の肌悩みに合わせて効率よく選ぶのがエイジングケア成功の近道です。大人の肌悩みに合わせたおすすめの成分とその特徴を紹介します。
「ハリ不足が気になる」ときに選ばれている成分:ペプチド、レチノール、ナイアシンアミド
フェイスラインがぼやけたり、頬がしぼんだように感じるなど、肌のハリ不足が気になる場合は、ハリケアを目的とした製品に配合されることの多い成分に注目しましょう。
・ペプチド
肌にうるおいとハリを与えることを目的に、ハリケア製品に配合されることの多い成分です。年齢に応じたハリケアを意識するスキンケアに配合されることが多く、乾燥によるハリ不足が気になる人にも注目されています。
・ナイアシンアミド
医薬部外品では「シワを改善する」効能で承認を受けている有効成分のひとつで、保湿を目的とした製品にも広く配合されています。ほかにも、医薬部外品の美白有効成分(メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ)としても知られています。肌への刺激も比較的少ないのもメリット。
・レチノール
ビタミンAの一種で、年齢に応じたお手入れを目的とした製品に配合されることの多い成分です。刺激が強めな成分なので、最初は肌に合うか確認しながら、少しずつ試しましょう。また、紫外線に弱いため、夜のケアで使用するのが一般的です。
「乾燥」や「肌への刺激」が気になるならセラミドを軸にした保湿ケア
「敏感肌だから攻めた成分は控えたい」、「肌が乾きやすくなった」、「夕方になると肌がしぼんで見える」という方は、何よりもまず徹底的な保湿ケアが必要です。
・セラミド
肌の角質層にある細胞間脂質の主成分。角層の潤いを保ち、乾燥から肌を守る役割を担う成分です。肌の潤いを維持する土台となる成分だからこそ、一時的な使用ではなく長期的に使い続けることがおすすめです。
「くすみが気になる」ときに選ばれている成分:ビタミンC誘導体・アルブチン・トラネキサム酸
乾燥によるくすみが気になるときは、うるおいとキメを整える成分や、医薬部外品の美白有効成分を配合した製品を選ぶ方法があります。
・ビタミンC誘導体
熱や光で壊れやすいビタミンCの安定性を高め、角質層に浸透しやすく改良した成分。キメの乱れや乾燥によるくすみが気になる肌を整える目的で、さまざまな化粧品に配合されています。
・アルブチン
コケモモなどの植物に含まれる成分で、医薬部外品の美白有効成分として使われています。メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐとされています。
・トラネキサム酸
医薬部外品の美白有効成分(メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ)で、肌あれを防ぐ目的でも使われる成分。比較的マイルドな成分で、敏感肌向けのスキンケアにも採用されています。
自分に合ったスキンケア選びと習慣化が未来の肌印象につながる
エイジングケアは、特別なことではなく、「毎日の積み重ね」です。クレンジングや洗顔で汚れやメイクをやさしく落とし、化粧水で潤いを補い、美容液で肌悩みに合った成分を取り入れ、乳液やクリームで潤いを保つ。この基本のスキンケアに加えて、肌の状態や悩みに合わせた成分やアイテムを選ぶことも大切です。
さらに、毎日の紫外線対策や質の良い睡眠、目元や口元の保湿も、健やかな肌印象を支えてくれます。自分の肌に合うお手入れを無理なく続けながら、未来の肌作りを意識していきましょう。
*「エイジングケア」とは年齢に応じたお手入れのことです



